商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 実業之日本社 |
発売年月日 | 2022/06/08 |
JAN | 9784408538068 |
- 書籍
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カレーの時間
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カレーの時間
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商品レビュー
3.9
225件のお客様レビュー
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ザ・昭和の祖父義景といまどきの若者である孫桐矢の同居生活。相容れない二人の心を「カレーの包容力」が少しずつ溶かしてゆく。 頑固で偏屈だけど、不遇な幼少期から生真面目さと努力で身を立て、なんの言い訳もせず、黙々と男手一人で娘三人を立派に成人させるのは、誰にでもできることじゃない。男は女を守るもの、という一貫した信念の前に疎まれようが恨まれようがそんなことはどこ吹く風、な言動はいっそ清々しい。旧態依然とし時代錯誤であっても、何もかもが否定されてよいわけではないのだ。一方で桐矢の、物腰柔らかながら、価値観にはフラットで毅然とした様もいい。こういう人に、私もなりたい。 「男らしくないくせに、強いなど可能か、癪に障る」 義景の残したメモが、義景らしすぎて、じんわり染みる。
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最近、月9ドラマで主人公が恋人でなく子どもを選びまして。 人生は選択の連続で、どちらかしか選べないときもあるもので…… この「カレーの時間」主人公Aの義景の妻・桐乃は子どもではなく自分を選び… そして主人公Bの義景の孫になる桐矢の想い人・葉月は子どもを選んだという対比… どちらかしか選べない人生ではないと思うけれど、どちらかしか選ばないといけない状況に立たされる……。 子どもの存在は大きいのだと、月9ドラマに続き思い知らされる。 そして、寺地はるなさんの本を読んでいって感じたこと。 要所要所に、ジェンダー論を挟んでいるということ。 前に読んだ「どうしてわたしはあの子じゃないの」でも感じたけれど、この本はより強く言語化して迫ってくる。この、男は、女は、と決めつける世の中にジャブでもお見舞いするような、そんな力強さ。 もっともっと伝われと思う、生きづらさを無くせるようになればいいのに。 けれどジェンダーを押しつける人を排除していいわけではないということにも、警鐘を鳴らしている。寺地はるなさんの思想に、たっぷりと浸りたくなるきっかけになりそうな一冊だった。
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お土産にもらったレトルトカレーを食べるぞと決めた日に、ふと思い出して再読。やっぱりとても好きな1冊。 ●世界を変えるのは、すごいこと だ。でもぼくはやっぱりそういうことには向かない。でも、ゆるやかに変化していくこの世界 で、なんとか生きていきたいと思っている。逃げ出しもせず、投...
お土産にもらったレトルトカレーを食べるぞと決めた日に、ふと思い出して再読。やっぱりとても好きな1冊。 ●世界を変えるのは、すごいこと だ。でもぼくはやっぱりそういうことには向かない。でも、ゆるやかに変化していくこの世界 で、なんとか生きていきたいと思っている。逃げ出しもせず、投げやりにもならず、やっていきたいのだ。今、ここで。
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