商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2022/05/30 |
JAN | 9784101312880 |
- 書籍
- 文庫
やまいだれの歌
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やまいだれの歌
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商品レビュー
4.4
11件のお客様レビュー
横浜に移り住んだ貫多のあまりに痛すぎるストーリー。滅茶苦茶面白い、けれどページを捲るのが居た堪れるほどにイタイ、貫多の行状にどこか感情移入する自分がいるのが不思議である。
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故・西村賢太の長編。 西村自身をモチーフにした北町貫多が19歳の頃。西村自身が生きたのと同じ時代という設定なので、もはや40年近くも前。 携帯電話などほとんど普及しておらず、少子化も今ほど深刻ではなく、サラリーマンの夫と専業主婦の妻という夫婦に二人以上の子どもというのが「家族」の...
故・西村賢太の長編。 西村自身をモチーフにした北町貫多が19歳の頃。西村自身が生きたのと同じ時代という設定なので、もはや40年近くも前。 携帯電話などほとんど普及しておらず、少子化も今ほど深刻ではなく、サラリーマンの夫と専業主婦の妻という夫婦に二人以上の子どもというのが「家族」のイメージとして成立していた時代。そうした時代に、多くの人たちとは異なるところで生きることを余儀なくされた貫多。もはや、これは時代小説と言えるだろうか。
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安定の北町貫多シリーズ。相変わらず職と寝床を転々としていたが、本作では心機一転横浜桜木町へと住まいを移し、新たなスタートを切るが、いつもの癇癪で破綻のカタルシスを読者は味わうこととなる。 ただ一つ重要な点は、藤澤清造同様、師と仰ぐ田中英光の私小説との出会いがあり、人生の支えを得る...
安定の北町貫多シリーズ。相変わらず職と寝床を転々としていたが、本作では心機一転横浜桜木町へと住まいを移し、新たなスタートを切るが、いつもの癇癪で破綻のカタルシスを読者は味わうこととなる。 ただ一つ重要な点は、藤澤清造同様、師と仰ぐ田中英光の私小説との出会いがあり、人生の支えを得る点。 貫多は作中「これはどこまでも、その後に続く流れに、ただ身を委ねているより他はないのだ。(中略)陳腐な例えだが、流れているうちにはいつか掴まる枝もあろうし、浮かぶ瀬だってあるだろう、と云うやつだ。で、その時になって、実こそ自身の立て直し、新規蒔き直しのきっかけが何によっていたのかが、初めて判るものなのであろう。」と語っているが、田中英光とのこの時の出会いこそ正にそれであったのでしょう。
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