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あの図書館の彼女たち
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あの図書館の彼女たち
¥2,420
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商品レビュー
4.2
44件のお客様レビュー
パリに住むアメリカ人のために英語の本を蔵書する図書館が舞台。第二次大戦が始まり、ナチスに占領され英語の本を読むこと自体が危険を伴う行為となる中で、それでも本を届けた人たちの物語。実話をもとにしたお話。 戦争という極限状態にあっても本を読みたい人がいて、それに応える人がいた。
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主人公はオディールという図書館をこよなく愛する女性。オディールは第二次世界大戦のドイツ占領下パリにあるアメリカ図書館で働いていた。 思想統制やユダヤ人への迫害が強まっていく中、オディールの働くアメリカ図書館の活動内容にもナチスの監視が入るようになる。日々の監視から潜り抜け、戦地...
主人公はオディールという図書館をこよなく愛する女性。オディールは第二次世界大戦のドイツ占領下パリにあるアメリカ図書館で働いていた。 思想統制やユダヤ人への迫害が強まっていく中、オディールの働くアメリカ図書館の活動内容にもナチスの監視が入るようになる。日々の監視から潜り抜け、戦地へ本を送り続けたり、ユダヤ人図書館利用者へ本を配達する活動を行なっていた。実話をベースとしたフィクションである。 アメリカ図書館で働くメンバーや家族、恋人との心の交流が丁寧に描かれている。占領下という特殊な状況下、誰しも自分の愛する者たちを守りたいと思っている。だけど誰かのためと思っていた最良の選択が、一方では違う誰かを傷つけてしまうという葛藤が見事に表現されていたと思う。 誰も悪くない、誰かを傷つけようとしている訳でもない。ただ大切な人のために行動しているだけなのに、少しずつすれ違ってしまう。ちょっとした出来心や嫉妬心が、大切な人の心や身体を破壊していくことにつながっていく。 恋人が自分の思っている人間ではなかった。家族も友人も自分の思っている人間ではなかった。そして、自分自身こそ自分の思っているような人間ではなかったことに愕然とする様子が描かれており、私の記憶に焼きついた。 この小説では戦争の引き起こす大量殺戮やホロコーストに関する描写はほぼ皆無である。焦点に当てているのは、身近な人を大切に思う親切で良識的な人が、戦争という特別な状況下で、意図せずに誰かを傷つけていたことに気づき、葛藤に苦しむ心的過程である。 正しいことも悪いことも全てが白黒つけられる訳ではない。そんなメッセージを私はこの小説から受け取った。 ただし、この小説は読む人によって全然印象が違うだろうなと思っている。いろんな読み方ができそう。皆さんはどんなメッセージを受け取るだろうか。
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戦時下のパリを生きた図書館員たちの物語」と帯にある。 本を愛し、読書を愛し、図書館を愛する図書館員がドイツ軍の恐怖に怯えながらも本を、読書を、図書館を守る話。 と言ってはそれまでなのでけれど、私には「罪と赦し」「極限状態で変わる人の心と関係」のお話だと感じた。 平和でありますよう...
戦時下のパリを生きた図書館員たちの物語」と帯にある。 本を愛し、読書を愛し、図書館を愛する図書館員がドイツ軍の恐怖に怯えながらも本を、読書を、図書館を守る話。 と言ってはそれまでなのでけれど、私には「罪と赦し」「極限状態で変わる人の心と関係」のお話だと感じた。 平和でありますように!
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