商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 書肆侃侃房 |
発売年月日 | 2022/04/01 |
JAN | 9784863854994 |
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夏のヴィラ
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夏のヴィラ
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商品レビュー
4
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時間と距離はどんなに遠くても 一瞬の真実の美しさは 消えてなくなりはしない ペク・スリンは私たちのこころの奥にある 幽かな本物の愛を掬い取って描く 「惨憺たる光」「黒糖キャンディー」の著者はいっそう愛を深めて確信を持つ作家となっていた 八つの短編のすべてに私たちを見つけた 私たち...
時間と距離はどんなに遠くても 一瞬の真実の美しさは 消えてなくなりはしない ペク・スリンは私たちのこころの奥にある 幽かな本物の愛を掬い取って描く 「惨憺たる光」「黒糖キャンディー」の著者はいっそう愛を深めて確信を持つ作家となっていた 八つの短編のすべてに私たちを見つけた 私たちの中の違い、境界を超えたひと それを見たひとだけが放つ美しさ 著者のあとがきにも力強さと優しさがある
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※このレビューにはネタバレを含みます
毎日信じられないくらいに暑いので読書でも涼を求め「いつかの夏に読もう」と決めていた本著を読んだ。タイトル、ジャケからして優雅なリゾート小説かと思いきや、女性を主人公とした非常に繊細な感情が綴られた素晴らしい短編集だった。 著者はほぼ同年代の韓国の方。韓国の小説を読むのが久しぶりで、こんなに近い感覚を抱けるのかという改めて驚きがあった。欧米などの小説を読んでいるときには客観視している場面が多いが、本著を読むあいだは主観的に読んでいることが多かった。各短編はすべて女性が主人公。様々な世代の女性がそれぞれの人生のフェーズで直面する変化とどう向き合って生きていくのか?といった話が多かった。変化とその後に残るもの的な。例えばいくつかの短編ではソウルの街の変化(再開発)と人間の変化を重ね合わせており、つまりは古い関係、古いものとの別れや断絶。こういった変化の中で起こる感情の微妙な機微を繊細な文章で丁寧に表現しているのが印象的だった。ベタでウェットな感情が露呈するギリ手前なんだけど読後には確かに心に残る…本当に絶妙なバランス。メタファーなどを含めてストーリーだけではない魅力もふんだんにあった。 女性ゆえの生き辛さ、性別役割に関する言及もテーマの1つとなっている。近年の韓国小説のムードとしてそれらに抗うものが多くあるが本著は逆でその役割を呑み込む登場人物が多い。その中でパッシブな人生を少しでもアクティブにするために飛躍する瞬間があって希望を感じた。もう1冊短編集が邦訳されいるようなので読んでみたい。
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初めて読んだ韓国の本。なにかの雑誌で江國香織好きの人にオススメと書いてあったので読んでみた。8編の短編のどれも私が思っていた終わりとは違っていて、でもそれは私が物語的結末を予想していたからだとおもう。この本はどこまでもリアルな人の心を追求していて、だからこそ美しいけど少し悲しい。...
初めて読んだ韓国の本。なにかの雑誌で江國香織好きの人にオススメと書いてあったので読んでみた。8編の短編のどれも私が思っていた終わりとは違っていて、でもそれは私が物語的結末を予想していたからだとおもう。この本はどこまでもリアルな人の心を追求していて、だからこそ美しいけど少し悲しい。『時間の軌跡』と『夏のヴィラ』が好き。
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