ベリングキャット デジタルハンター、国家の嘘を暴く

エリオット・ヒギンズ(著者), 安原和見(訳者)

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 2022/03/29
• JAN: 9784480837226

商品レビュー

2024/03/04

この本が出版されたのがロシアのウクライナ侵略とほぼ同じ時期。
翻訳版なので、原書はもっと前に刊行されている。

ネット上に公開されている情報を用いて、国家のウソを暴く組織「べリングキャット」。

シリア内戦、マレーシア航空撃墜、毒物を用いた暗殺などで実績を積み、世間の注目を集める。

最近の活動は聞いていないが、ウクライナ戦争でもきっと効果を上げていることだろう。

つくづくロシアは恐ろしい国だと思う。

2023/12/20

本書を読むまでベリングキャットの存在を知らなかった。それだけにとても興奮した状態で本書を読み終えた。べリングキャットは、SNSなどのネット上にある情報を分析することで事実検証などを行う調査報道の団体である。この団体のいかにして生まれて発展してきたかを記したのが本書である。

本書に出てくるどの事例もニュースで知っているものばかりだ。その一つ一つの手法や事例には目を見張るものがある。今後、こうした組織の存在が大きくなるにつれて、公平性、透明性、活動に対する信念といったものがますます問われていくことになるのだろうと思った。

2023/07/25

１　ラップトップ上の革命―ネット調査の可能性に気づく
２　“ベリングキャット”の誕生―探偵チームの形が整う
３　事実のファイアウォール―デジタル・ディストピアへの反撃
４　ネズミが猫をつかまえる―スパイ事件が時代を画する事例に
５　次なるステップ―正義の未来とＡＩのパワー
補遺　暗殺者と対決―“ベリングキャット”、暗殺団に電話する