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2030 半導体の地政学 戦略物資を支配するのは誰か
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日経BPM |
発売年月日 | 2021/11/20 |
JAN | 9784532324414 |
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2030 半導体の地政学
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2030 半導体の地政学
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商品レビュー
4.5
57件のお客様レビュー
半導体はもはや「産業のコメ」どころではなく、戦略物資であり社会インフラであり経済戦争の主役だ。それがわかる一冊。 米国によるTSMCゴリ押し誘致と対中半導体戦争のジャイアンぶりが凄まじい。 バリューチェーンのキープレイヤー ■設計:エヌビディア(AI)、クアルコム(スマホ) ■...
半導体はもはや「産業のコメ」どころではなく、戦略物資であり社会インフラであり経済戦争の主役だ。それがわかる一冊。 米国によるTSMCゴリ押し誘致と対中半導体戦争のジャイアンぶりが凄まじい。 バリューチェーンのキープレイヤー ■設計:エヌビディア(AI)、クアルコム(スマホ) ■メモリー:マイクロン ■5G:ファーウェイ、エリクソン、ノキア ■知財:アーム ■製造受託:TSMC、サムスン電子 ■製造装置:ASML、AMAT ■ユーザー:グーグル、アップル、MS ■日本勢:信越化学、東京エレクトロン、スクリーン、ソシオネクスト、キオクシア
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図書館で借りた。 半導体に関するここ近年の国際関係を綴り、これからを見つめる本だ。タイトルには2030とあるが、2030年キッカリに何かイベントが待っている訳ではなく、"この先数年間の間に起こるであろう"という観点というのが含意されている。 日経新聞の記者が書...
図書館で借りた。 半導体に関するここ近年の国際関係を綴り、これからを見つめる本だ。タイトルには2030とあるが、2030年キッカリに何かイベントが待っている訳ではなく、"この先数年間の間に起こるであろう"という観点というのが含意されている。 日経新聞の記者が書いた文章なので、技術的側面はそんなに深くない。しかし国際関係や日本政府内に関する情報は詳しい。やはり新聞の延長と思って読むのが良いのではないかと思う。よく「ニュース解説」的なジャンルがあるが、その範疇かと思った。 いちエンジニアとして、こういった話にもついていけるように、ある程度教養として知っておきたい。
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筆者は優れた国際報道をした記者に贈られる「ボーン・上田賞」の受賞者。ジャーナリズムの観点でも十分ドラマティックで刺激的なのだが、分析と提言がすばらしい。2023年に話題になった「半導体戦争」(クリス・ミラー著、ダイヤモンド社)と併読すると、半導体をめぐる国際政治・地政学と技術トレ...
筆者は優れた国際報道をした記者に贈られる「ボーン・上田賞」の受賞者。ジャーナリズムの観点でも十分ドラマティックで刺激的なのだが、分析と提言がすばらしい。2023年に話題になった「半導体戦争」(クリス・ミラー著、ダイヤモンド社)と併読すると、半導体をめぐる国際政治・地政学と技術トレンド、人間模様それぞれの解像度が一段と上がる。 半導体戦争もそうだが、ベースとなる感想はアメリカ恐るべし、モリス・チャン恐るべし、だ。日本への提言はおそらく著者の知己の経産省幹部らとの議論もふまえてのことと思われる。提言にある環太平洋半導体同盟などは対中国でみても必要性はわかる。その前の章のシンガポール、コーカサスの事例も興味深い。日本には半導体材料など素材・化学の分野で世界的に高シェアの企業は多い。日本なしではできないサプライチェーンをいかに磨き、冗長性があり、堅牢な仕組みにしていけるかが肝要なのだろう。 日本はかつて通産省が産業構造の変革を主導して成功したという歴史(一部は神話?)があり、その後はおとなしくなった。今起きている日本国内でのTSMCやラピダスの動きは世界が半導体重商主義といえる状況になる中での日本の目に見える対策なのだろうが、米中だけでなく韓国や台湾、ヨーロッパの友好国との連携と競争になる。これらを支えるには政治の安定と周辺産業の高度化・集積が不可欠だろう。 後者については、スタートアップ育成、その前の段階の教育・研究が重要であり、本に出てくる東大の黒田先生の取り組みが広がることに強く期待したい。同じく本に出てくる小池氏は日立と台湾UMCのファウンドリー合弁の挫折からラピダスの社長についての再挑戦だ。東芝にいた舛岡富士雄さんもご健在。日本の半導体の1990年代からの凋落からの復活戦で、世代を超えた挑戦に期待したい。 前者については、アメリカが「もしトラ」の前提ではなく、「すでトラ」と構えて、東アジアでは韓国のユン政権、台湾の頼次期政権との政治の友好関係を揺らぎないものにしておく必要があると痛感した。日本の政治が揺らいでいる場合ではないなあ。
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