商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2021/10/18 |
| JAN | 9784120054730 |
- 書籍
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星を掬う
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星を掬う
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商品レビュー
4.2
834件のお客様レビュー
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捨てられた娘も捨てた母も、そしてまわりの人達も辛い過去を引きずって生きている 読んでいてとても苦しいが、ラジオ投稿して良かった 『認知症というのは、記憶や感情を自身の奥底にある海に沈める病気だ。本人さえも、その水面は簡単に掬えなくなる。いまの母は何をどれだけ掬い取れるか分からない。ならばせめて、その手に掬い取れるものが星のようにうつくしく輝きを放つものであればいい。 悲しみや苦しみ、そんなものは何もかも手放して、忘れてしまって構わない。きらきらした星だけを広げ、星空を眺めるように幸福に浸っていてほしい。その星々のひとつに、わたしとの記憶もあったら嬉しいなと思う。』 最後自分の足で立てて良かった やっぱり町田そのこさん好きだな
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※このレビューにはネタバレを含みます
第一章は主人公千鶴がDV夫と別れた後もお金をせびられ、殴られ、その不幸の原因は母に捨てられたからだと恨む悲惨な話で心がどーんと沈みました。 その後、縁があって女性たちに守られ、母と再会し、母と穏やかな時間を取り戻しますが、たまたまラジオ番組のせいで女性たちと住むことになったりたまたま正気に戻った認知症母がDV元夫をやっつけてくれたりなど第一章に比べて都合が良過ぎであまり好みではなかったです。 出来ることなら主人公自身の力で不幸から脱出して欲しかったです。 「親に捨てられて苦しんできた。なるほどなるほど、大変だったかもしれないね。でも、成人してからの不幸まで親のせいにしちゃだめだと思うよ。」と言う結城さんのセリフが筆者の言いたいことなのでしょう。 全く同意しますが、傷ついた心は自然には治りませんよね。 大人の側にどんな理由があれ、子どもが傷つくことがないように、たとえ傷ついても早急に癒されることを切に望みます。 そして傷ついた大人には精神科医などプロの手がいつも用意してある社会になるといいなあ。 元気がない時に読むと元気をもっていかれてしまうので要注意です。
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タイトルを聞くだけで美しいと思うのですが、読んでいると、この文章の後ろにはもうこの文章しかない!けど、そのこさんにしか書けないこれ以上ないであろうこの文章、その連続で、美しい…と思いながらずっと読み続け、何度も読み返しもしました。 自らを蔑み、その不幸を声高にして、自ら人生を歪...
タイトルを聞くだけで美しいと思うのですが、読んでいると、この文章の後ろにはもうこの文章しかない!けど、そのこさんにしか書けないこれ以上ないであろうこの文章、その連続で、美しい…と思いながらずっと読み続け、何度も読み返しもしました。 自らを蔑み、その不幸を声高にして、自ら人生を歪ませていたことに気づく登場人物に、私自身の人生の中でも自分で自分の価値をゼロにしてしまっていないか、悲劇のヒロインぶってやしないかと考えさせられた。 私の人生は私のもの。誰かに「消費」されたくないし、不幸を他人のせいにすることなく「自分の心を健やかに守る」、私もそんなふうになりたいって思いました。
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