商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2021/09/10 |
JAN | 9784163914190 |
- 書籍
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魂を撮ろう
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魂を撮ろう
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4.8
12件のお客様レビュー
尾道の図書館で読む。 ジョニー・デップ主演映画「MINAMATA」鑑賞時、ネットで背景を確認して入浴図が遺族の意向により公開が停止されていることを知った。本書では遺族の言葉を引用して詳しく書かれているのだが、映画にはなぜ使われたのか、そのあたりははっきりしない。 土門拳の被爆者を...
尾道の図書館で読む。 ジョニー・デップ主演映画「MINAMATA」鑑賞時、ネットで背景を確認して入浴図が遺族の意向により公開が停止されていることを知った。本書では遺族の言葉を引用して詳しく書かれているのだが、映画にはなぜ使われたのか、そのあたりははっきりしない。 土門拳の被爆者を撮影した写真の被写体となったひとたちも、土門が数年後に再撮影を求めたときには拒否したときく。土門はそうした被害者たちの姿勢に怒ったらしい。 本書によると撮影した写真家に著作権があり、被写体にはなんの権利もないと書かれている。
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本書で描かれているのは、戦争ジャーナリストとして有名な写真家ユージン・スミスとその妻アイリーンの物語である。彼らは、1971年から三年間に渡って日本で水俣病の報道写真を撮り続けた。狂気を孕むほどに写真にのめり込むユージンはもちろんのこと、もう一人の主人公アイリーンも出自含めてとて...
本書で描かれているのは、戦争ジャーナリストとして有名な写真家ユージン・スミスとその妻アイリーンの物語である。彼らは、1971年から三年間に渡って日本で水俣病の報道写真を撮り続けた。狂気を孕むほどに写真にのめり込むユージンはもちろんのこと、もう一人の主人公アイリーンも出自含めてとても興味深い人物である。水俣は三十以上も歳が離れた二人を結びつけ、そして水俣プロジェクトの終了とともにその関係は終了させた。その中で残された写真は米ライフ誌に掲載され、水俣の悲劇を世界に知らしめるとともに、環境問題の注目の高まりを後押しした。 ユージンはジャーナリズムに関して次のように語っていたという。それは、ジャーナリズムだけではなく、広くプロフェッショナルにも通じる精神ではないかと感じた。 「ユージンはジャーナリストには二つの責任がある、と、よく語っていたという。一つは写真を見る人たちへの責任、もう一つは被写体への責任である、と。この二つの責任を果たせば、自ずと出版社や編集者への責任は果たされる、とも。だから、編集者の言うことに惑わされてはいけない。そのために、出版社と闘い、自分の理想を貫かなくてはいけない。目指すものを撮る。自分の思う、いい作品を。それをすれば、結局は編集者や出版社への責任も果たせることになる、というのがユージンの考え方だった」 「客観なんてない。人間は主観でしか物を見られない。だからジャーナリストが目指すべきことは、客観的であろうとするのではなく、自分に責任を持つことだ」 著者は『女帝 小池百合子』を書いた石井妙子。よく取材されていて、とても読みやすく過去のドラマに没入できた。ユージンを決して善人ではなく、問題を抱えた人物として描いている。水俣における住民の葛藤や、高度成長に水を差すことにもなりかねない決定をできなかった通産省やチッソの行動もよく説明されている。お薦め。 ---- この本を読んですぐに昨年度公開されていた『MINAMATA』を観た。ジョニー・デップ主演で、真田広之や浅野忠信もキャスティングされた作品だが、あまり話題にはならなかったかもしれない。遺族の意志を尊重したアイリーンがその使用を封印した「入浴する智子と母」を事前に遺族に相談することなく映画での使用を許諾したことがどこかで取り上げられていたことを思い出した。 映画は悪くはないが、それだけでは住民の苦悩や葛藤、ユージンとアイリーンの背景などが伝わりきらないと感じた。それは枝葉ではなく、このプロジェクトの核でもあったであろう。 映画を観た人にこそ読んでもらいたい本。そして、ぜひとも『苦海浄土』を読んでほしい。いつかまた『苦海浄土』を読まなくてはと感じた。 ---- 『苦海浄土』(石牟礼道子)のレビュー https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4062748150 『女帝 小池百合子』(石井妙子)のレビュー https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/B0873YLSWN
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熊本県水俣市 チッソの工場排水により水俣病が起きた チッソが責任を認めずそれと闘う患者達 患者達をカメラで撮影したアメリカ人夫婦の話 歴史的事実程度の認識しかない自分を恥じた。この人達がいるから今安全に暮らしているのだと思う。アメリカ人夫婦の数奇な巡り合せも加わり、一気に読んで...
熊本県水俣市 チッソの工場排水により水俣病が起きた チッソが責任を認めずそれと闘う患者達 患者達をカメラで撮影したアメリカ人夫婦の話 歴史的事実程度の認識しかない自分を恥じた。この人達がいるから今安全に暮らしているのだと思う。アメリカ人夫婦の数奇な巡り合せも加わり、一気に読んでしまった。 ユージン スミス 入浴する智子と母 JNCの水俣病関連支出額 4000億円 水俣病被害者 7万人
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