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国宝(上) 青春篇 朝日文庫
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国宝(上) 青春篇 朝日文庫

吉田修一(著者)

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国宝(上) 青春篇 朝日文庫

880円

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 朝日新聞出版
発売年月日 2021/09/07
JAN 9784022650085

国宝(上)

¥880

商品レビュー

4.4

761件のお客様レビュー

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2026/09/20

 少年が歌舞伎役者となり、芸の精にまで到達する過程を青春小説のスタイルで描き貫いた小説だ。主人公の喜久雄は「世間」や「現実社会」である大人の世界を脇に置いたまま、成長、成熟し、人間界を脱する境地に行く。  それが、この小説の語り口とも符合している。冒頭の長崎の場面では、地元方言が...

 少年が歌舞伎役者となり、芸の精にまで到達する過程を青春小説のスタイルで描き貫いた小説だ。主人公の喜久雄は「世間」や「現実社会」である大人の世界を脇に置いたまま、成長、成熟し、人間界を脱する境地に行く。  それが、この小説の語り口とも符合している。冒頭の長崎の場面では、地元方言がふんだんに出てくるが、一貫しての「ございます」調で同化せず距離感を醸す。舞台が大阪に移ると、今度は語りが生き生きとしだす。登場人物とも語調が合い、喜久雄の息遣いまでが感じられる描写を続ける。さらに舞台が東京に移ると、俯瞰的で世間の眼差しを含みだす。  この小説の語り手は一体誰なのだろう。作品の最後に次のような記述がある。  「しかしそれでも、この歌舞伎座の大屋根から見下ろしておりますと、その不器用な役者の姿が、父親の仇を討とうと、朝礼の最中に駆け出した、あの一途な少年の姿に重なってくるのでございます」  語り手は、歌舞伎座の大屋根から喜久雄の姿を見つめるのだ。それは芸の神様か。いや神ならば、喜久雄が自分たちに近づいてくるように描き、遠くに離れていくようには語らないはずだ。では生きている者の視点か。喜久雄の長い人生を同伴する登場人物は春江や徳次がいるが、彼らの芸の理解は役者とは別次元にあるだろう。  俊介の父であり喜久雄の師である二代目半二郎が、長崎での喜久雄との出会いから語り始め、死してなお語り続けたか。   芸の神様は、喜久雄に人間を超えさせようとする一方で、俊介には人間の「業」を与えた。俊介は長男を失い、父からの遺伝による糖尿病で両足を失い、命を落とした。人間の業もまた芸の重要なテーマだ。  喜久雄と俊介。天才二人が芸の真髄を追求する姿は実に美しい。半二郎は二人を育てたが、俊介に血を残す人間的な役者だったのではないか。

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2026/09/19

第一章 料亭花丸の場 第二章 喜久雄の錆刀(さびしがたな) 第三章 大阪初段 第四章 大阪二段目 第五章 スタア誕生 第六章 曾根崎(そねざき)の道行(みちゆき) 第七章 出世魚 第八章 風狂無頼(ふうきょうぶらい) 第九章 ...

第一章 料亭花丸の場 第二章 喜久雄の錆刀(さびしがたな) 第三章 大阪初段 第四章 大阪二段目 第五章 スタア誕生 第六章 曾根崎(そねざき)の道行(みちゆき) 第七章 出世魚 第八章 風狂無頼(ふうきょうぶらい) 第九章 伽羅枕(きゃらまくら) 第十章 怪猫(かいびょう)

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2026/09/15

映画を観たらものすごい内容だったので、原作を読みたくなった。 まだ半分読んだだけだが映画と違うところがあり、やはり時間の制限がない本は丁寧で詳細な描写ができるのが良いと思った。 とくに良かったところは案内役の語り口。これが有るのと無いのとでは話の進み具合が全然違ってくると思わされ...

映画を観たらものすごい内容だったので、原作を読みたくなった。 まだ半分読んだだけだが映画と違うところがあり、やはり時間の制限がない本は丁寧で詳細な描写ができるのが良いと思った。 とくに良かったところは案内役の語り口。これが有るのと無いのとでは話の進み具合が全然違ってくると思わされるほどの存在感。 すべてが素晴らしく、後半も一気読みになる予感しかない(笑)

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