

商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2021/05/27 |
JAN | 9784309811093 |
- 書籍
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一冊でわかるインド史
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一冊でわかるインド史
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商品レビュー
3.6
13件のお客様レビュー
非常にわかりやすかった。 全体の概要を押さえる上ではとても良い。 現代史に関してはボリュームが少ない。
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所属してる海外営業部でインド相手にビジネスをすることになったので購入。購入したのよ。偉くないすか?インド(パキスタンとバングラ)が現在置かれている事情は表層的に分かりました。ただまぁカタカナ人名を覚えるのがむちゃくちゃ苦手だったので即決で日本史選択になった高校1年生の頃を思い出し...
所属してる海外営業部でインド相手にビジネスをすることになったので購入。購入したのよ。偉くないすか?インド(パキスタンとバングラ)が現在置かれている事情は表層的に分かりました。ただまぁカタカナ人名を覚えるのがむちゃくちゃ苦手だったので即決で日本史選択になった高校1年生の頃を思い出したね。無理。王朝とか。何なの?漢字使え。5文字以上のカタカナ無理。意味をなさないのほんと無理。せめて意味をなしてくれ。カタカナ乱数表から5回ランダムに文字を選抜してくっつけて出来た単語を30個も40個もなんで覚えられるの?てか覚えようとするの?苦行では?拷問に近い。俺は無理。これはね、ヤル気とかセンスとかでなく個体差。カタカナが覚えられないってのは背が低いとか髭が濃いとかと同列だからね?無理。無理すぎて無理。 何が言いたいかというと王朝と名の付くものは全てすっ飛ばしました。第一次世界大戦ぐらいからの流れは良くわかったし、インドがどんな問題を抱えていてどれだけ将来の希望に満ちているのか、上っ面だけかもしれないけど分かった気になってるし、もっと分かりたいと思った。初めてインドさわりますよーっていう導入書としては及第点では?
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長い歴史を持つインドについてまずはざっくりと俯瞰的に理解するにはもってこいの本。通常この手の本はイラストが多くて文字が少ない場合が多いが、本書においては基本文字による情報が主で、理解促進のために必要である地図や図表が載っていてバランスが良い。インドといえばまず思い出すのがカースト...
長い歴史を持つインドについてまずはざっくりと俯瞰的に理解するにはもってこいの本。通常この手の本はイラストが多くて文字が少ない場合が多いが、本書においては基本文字による情報が主で、理解促進のために必要である地図や図表が載っていてバランスが良い。インドといえばまず思い出すのがカーストである。このインドに根付く社会制度がどのようにして形成されたかを知る事が、インドを紐解く手がかりとなるが、本書ではそれをわかりやすく解説している。 きっかけは、インドにアーリア人が侵入してきた事にある。これは高校の歴史の教科書でも記述されている事であるが、それが何をもたらしたかという点については詳しく習うことはない。元々ロシア南部やコーカサス地域で暮らしていたアーリア人が、紀元前2000年頃から大移動を始め、一部がヨーロッパに達しゲルマン人やケルト人、ギリシャ人、ケルト人と呼ばれるようになった一方で、別の集団はトルコやさらに東に移動し、ペルシャ人となった。その一部が更に東に向かい、BC1500年頃にインドのパンジャブ地方へと到達したのである。彼らは背が高く、肌の色は白くて鼻が高いという特徴があり、自分達の事を高貴な者を意味する「アーリヤ」と呼んで先住民と区別をした。彼らは金属の鋳造技術に優れ、馬が引く二輪戦車を操る事で先住民を次々と支配下を打ち破って支配下に置くようになる。 アーリア人の進出は、呼称としての「インド」の成立にも深く関わっている。彼らが進出した地域一帯を、当初「Shindhu シンドゥ」と呼んでいたが、それが西方のペルシャに伝わると「Hindu ヒンドゥー」となり、さらにギリシャには「Hindus ヒンダス」と伝わる事となる。ここから後に英語ではIndiaと呼ばれるようになり、現在の国名にもそれが採用されることとなるのである。その意味でも、アーリア人がインド地域にもたらした影響は大きいのである。一方、当方の中国、漢王朝ではShindhuが「身毒」と表記され、その後なまって日本では西遊記でも知られる「天竺」となったである。 アーリア人は、その居住地をBC1000年頃、より広い地域へと拡大していく。技術に優れていた彼らは原住民が行っていた農耕に鉄の農具を取り入れ、生産性を高めていく。更に、干ばつや洪水などの自然災害を治める祭祀=バラモンとして、社会的地位を固めていくのでる。その様な状況において、元々「色」を表す「ヴァルナ」という概念が浸透しはじめる。原住民との混血が進む中、肌の色が白いアーリア人のバラモンを頂点として、血の濃さが現れる肌の色の濃さによって、クシャトリア、ヴァイシャ、スードラと4つの階級で区別するようになる。更に、これが職業別に身分を分けたジャーティという分類と結びつくことでカースト制度が形成される事となったのである。最も色の濃い原住民のスードラは上位3階級に隷属する立場となり、奴隷として社会の最底辺の存在となり、現代にまでそれが引き継がれている。カーストという言葉は、後年、ポルトガル語で血統を意味する「カスタ」としてヨーロッパに伝えられたことで世界で定着する事となっている。 本書では、その後のムガール帝国やイギリスによるインド支配、ガンジーによる独立運動などについても記載されているが、インドを理解する上で最も重要な要素であるカースト制度の成り立ちを分かりやすく解説されているのが最大の価値である。これまで、そうなのではないかと推察していたモヤモヤ、色白のインド人が社会的に高い地位に多く、道端で物乞いをしている人々は肌が黒いという感覚が、本書によって謎解かれた。
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