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深い河 新装版 講談社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2021/05/14 |
| JAN | 9784065234488 |
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深い河 新装版
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深い河 新装版
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商品レビュー
4.2
121件のお客様レビュー
今年は遠藤周作さんの没後30周年で、数十年ぶりに何か一冊読もうと思い立ち、未読だった最後の長編である本作を手に取りました。1993年刊行、毎日芸術賞受賞作です。 本書を読了し、遠藤周作さん自身が幼少期にカトリックの洗礼を受け、日本人でありながらキリスト教徒であるという、ある...
今年は遠藤周作さんの没後30周年で、数十年ぶりに何か一冊読もうと思い立ち、未読だった最後の長編である本作を手に取りました。1993年刊行、毎日芸術賞受賞作です。 本書を読了し、遠藤周作さん自身が幼少期にカトリックの洗礼を受け、日本人でありながらキリスト教徒であるという、ある種の矛盾を抱えながら生きていたことが、生涯の執筆テーマとなった事実が鮮明に浮かび上がります。 これほど人間の哀しさが滲み出ている小説は、なかなか類がないように思います。そこから自然に出てくる祈り…。信仰や宗派に関係なく、人は何かにすがり救いを求めたいものでしょうか? そして、最後まで人生や信じるものに迷うのでしょうか? 深い哀しみや苦しみを抱えた日本人たちが、ツアーでインドのガンジス河を訪れます。その経緯、理由は様々(この書き分けが秀逸)で、それぞれ過去を見つめ直すのでした。信仰の多様性や魂の救済を問いかける優れた群像劇と言えます。 そしてその背景に描かれる、生と死が混沌とし異境とも言えるガンジス河が、人間の醜さ、汚れ、孤独、虚無など、全てを受け入れて流してくれ、人の痛みに寄り添う「神」を示します。宗教や文化の垣根を超えた、全ての人のための深い河でした。 遠藤周作さんが、迫り来る死を意識しながら、神の存在や信仰の在り方を記した集大成であろう本作は、静かな感動を誘う傑作でした。 ───────────────────── 以下、気になった点のMEMO 本書冒頭に、人種差別を受けたアフリカ系アメリカ人の黒人霊歌「深い河(Deep River)」の一節が。この「深い河」は、聖書に登場するヨルダン川を指すそうで、現世の苦しみや悲しみから解放され、「約束の地(天国)」へ渡る境界とのこと。アメリカ北部への脱出の暗喩でもあるらしいです。 ※ヨルダン川:中東(シリア、イスラエル、ヨルダンなど)を流れ死海へ注ぐ。キリスト教(およびユダヤ教)の聖地。キリストが洗礼を受けた場所。 一方、本作ではガンジス河が聖なる地として描かれています。 ※ ガンジス川:インド北部を流れる大河で、ヒマラヤ山脈を源流としベンガル湾へ注ぐ。ヒンズー教の最も神聖な川。多くの信者が「沐浴」を行う。 遠藤さんは、西洋的な一神教としてのキリスト教(神)と、日本的な自然や全ての中に神々を見出す感覚(神々)との間で自らを投影し、葛藤や融和を描こうとしたのでしょうか?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
沈黙、海と毒薬、悲しみの歌に続いて4作目。 遠藤周作の作品からしか得られない"読むのが苦しくなるような生の哀しさ"を期待していたけど、遠藤周作らしさを全然感じなかった…。 強いて言うなら大津には惹かれた。 自分の命や生のぬくもりよりももっとずっと大きなもののために、馬鹿にされようと殺されようとただどうしようもなく身を捧げる姿が、沈黙の司祭と少し重なった。 「ぼくが神を棄てようとしても‥‥神はぼくを棄てないのです」 「何処かに行きたい、何が求めて何処かに行きたい。確実で根のあるものを。人生を掴みたい、」
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「深い河」と書いて「ディープリバー」と読ませるのは、この河が日本にはない、日本どころか世界を探してもここにしかない、「すべてを受け入れ、流す河」という意味を込めてのことだったのかな その河の前には皆平等で、すべての苦しみも歓びも飲み込んでいく。その河に受け入れられることを望みた...
「深い河」と書いて「ディープリバー」と読ませるのは、この河が日本にはない、日本どころか世界を探してもここにしかない、「すべてを受け入れ、流す河」という意味を込めてのことだったのかな その河の前には皆平等で、すべての苦しみも歓びも飲み込んでいく。その河に受け入れられることを望みたく成るような、そんな過去と向き合うことは人々にとって、生きていく上で避けられないことなのかもしれないと感じた。 「深い河」は実際に目にすることができる「たまねぎ」なのかもしれない。 主な登場人物の磯辺、美津子、沼田、木口、そして大津のそれぞれの目線・エピソードがどれも何ともいえない気持ちになる。 戦時中のエピソードなどは、やはり戦争を経験していない世代には書けない生々しさを感じる。 (遠藤周作は戦地には行ってないみたいだけど。) 美津子の大津への歪んだ関心が、友情ではなく、愛というほど綺麗でもなく、言葉に表せられないというか名前のないような関係性が独特で上手いなと思う。 でもこういう「縁」の人っているし、特別だよねと もっと感想書きたいのに、うまく整理できないし、言葉にならないの悔しいなあ また読み返すと思います
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