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深い河 新装版 講談社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2021/05/14 |
| JAN | 9784065234488 |
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深い河 新装版
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商品レビュー
4.2
122件のお客様レビュー
生と死、信仰の意味を深く問いかける作品は、インドの聖なるガンジス河を舞台に、多様な人々の物語を描き出します。主人公たちの過去や事情を通じて、彼らが抱える喪失感や生きる意味、神を信じることについての深いテーマが展開され、読者はその中で自らの信仰観を見つめ直すきっかけを得ることができます。特に、ガンジス河が持つ包容力や愛の象徴としての描写は圧巻であり、混沌としたインドの空気が文字から溢れ出します。各宗教の違いを超えた共通の存在としての神の姿が示され、心に響く感動的な結末へと導かれます。著者の渾身の思いが込められたこの作品は、宗教や生死についての新たな視点を提供し、読む者に深い感慨をもたらします。
※この内容はAIが作成したものであり、ブックオフ公式オンラインストアの見解や意図を示すものではありません。
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人は過ちや後悔を抱えながら生きている。誰にも言えないものもある。過ぎ去ったことであり、今更どうしようもないので、心の箱に鍵をかけてしまうのだが、事によってはしまえなかったり、何かの出来事で箱の扉があいて苛まれてしまう。そんなときに救いになるのが信仰なんだと本書を読んで思った。 過ちを犯したときに、どれほど謝罪し、反省し、後悔したところで抱えるものは消えないが、「許し」は抱えるものを消す有効な方法なのだろう。相手がいる事であれば相手の許しが、相手がいない事であれば自分の許しが救いになる。自分で自分を許せないなら神の許しが救いになる。神の形はどのようなものでもよく、キリストでもブッダでも、あるいは圧倒的な大自然の象徴でもよいのだろう。本作では深い河がその許しを与える存在であった。すべてを受け入れてくれる圧倒的なスケールがあり、さらに河は流れて消えるという目に見える現象があるからこそ、抱えるものを手放すための大きな救いになるのだろう。 自分の中で大いなる存在を思い描き、その許しを得て抱えるものを消すことは、客観的な科学ではない。そのため、科学が発展した現代において、信仰を単に非科学的なものとして否定したり侮蔑したりする風潮もある。どんなに祈っても、救われない現実があることは自明の理だ。ただ、信仰には、科学の力ではどうにもならない人間の心の痛みを和らげ、支える一定の力はある。過信や妄信は戒めるべきだが、人間の弱さに寄り添うものとして、信仰のあり方を静かに見つめ直すことは大切だと感じた。
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今年は遠藤周作さんの没後30周年で、数十年ぶりに何か一冊読もうと思い立ち、未読だった最後の長編である本作を手に取りました。1993年刊行、毎日芸術賞受賞作です。 本書を読了し、遠藤周作さん自身が幼少期にカトリックの洗礼を受け、日本人でありながらキリスト教徒であるという、ある...
今年は遠藤周作さんの没後30周年で、数十年ぶりに何か一冊読もうと思い立ち、未読だった最後の長編である本作を手に取りました。1993年刊行、毎日芸術賞受賞作です。 本書を読了し、遠藤周作さん自身が幼少期にカトリックの洗礼を受け、日本人でありながらキリスト教徒であるという、ある種の矛盾を抱えながら生きていたことが、生涯の執筆テーマとなった事実が鮮明に浮かび上がります。 これほど人間の哀しさが滲み出ている小説は、なかなか類がないように思います。そこから自然に出てくる祈り…。信仰や宗派に関係なく、人は何かにすがり救いを求めたいものでしょうか? そして、最後まで人生や信じるものに迷うのでしょうか? 深い哀しみや苦しみを抱えた日本人たちが、ツアーでインドのガンジス河を訪れます。その経緯、理由は様々(この書き分けが秀逸)で、それぞれ過去を見つめ直すのでした。信仰の多様性や魂の救済を問いかける優れた群像劇と言えます。 そしてその背景に描かれる、生と死が混沌とし異境とも言えるガンジス河が、人間の醜さ、汚れ、孤独、虚無など、全てを受け入れて流してくれ、人の痛みに寄り添う「神」を示します。宗教や文化の垣根を超えた、全ての人のための深い河でした。 遠藤周作さんが、迫り来る死を意識しながら、神の存在や信仰の在り方を記した集大成であろう本作は、静かな感動を誘う傑作でした。 ───────────────────── 以下、気になった点のMEMO 本書冒頭に、人種差別を受けたアフリカ系アメリカ人の黒人霊歌「深い河(Deep River)」の一節が。この「深い河」は、聖書に登場するヨルダン川を指すそうで、現世の苦しみや悲しみから解放され、「約束の地(天国)」へ渡る境界とのこと。アメリカ北部への脱出の暗喩でもあるらしいです。 ※ヨルダン川:中東(シリア、イスラエル、ヨルダンなど)を流れ死海へ注ぐ。キリスト教(およびユダヤ教)の聖地。キリストが洗礼を受けた場所。 一方、本作ではガンジス河が聖なる地として描かれています。 ※ ガンジス川:インド北部を流れる大河で、ヒマラヤ山脈を源流としベンガル湾へ注ぐ。ヒンズー教の最も神聖な川。多くの信者が「沐浴」を行う。 遠藤さんは、西洋的な一神教としてのキリスト教(神)と、日本的な自然や全ての中に神々を見出す感覚(神々)との間で自らを投影し、葛藤や融和を描こうとしたのでしょうか?
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沈黙、海と毒薬、悲しみの歌に続いて4作目。 遠藤周作の作品からしか得られない"読むのが苦しくなるような生の哀しさ"を期待していたけど、遠藤周作らしさを全然感じなかった…。 強いて言うなら大津には惹かれた。 自分の命や生のぬくもりよりももっとずっと大きなもののために、馬鹿にされようと殺されようとただどうしようもなく身を捧げる姿が、沈黙の司祭と少し重なった。 「ぼくが神を棄てようとしても‥‥神はぼくを棄てないのです」 「何処かに行きたい、何が求めて何処かに行きたい。確実で根のあるものを。人生を掴みたい、」
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