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シブヤで目覚めて
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シブヤで目覚めて

アンナ・ツィマ(著者), 阿部賢一(訳者), 須藤輝彦(訳者)

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シブヤで目覚めて

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2021/04/24
JAN 9784309208268

シブヤで目覚めて

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商品レビュー

3.7

39件のお客様レビュー

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2024/06/05

タイトルとチェコの著者、正直なところ、その物珍しさで手に取ったのだが、チェコでの恋愛模様、日本の古典文学(風)の物語り、現代日本でのミステリ的な展開などを行き来する多層な物語は、誰が書いたとかは関係なく、素直に面白かった。 これほど日本の文学を愛する人が海外にもいる事に喜びを感じ...

タイトルとチェコの著者、正直なところ、その物珍しさで手に取ったのだが、チェコでの恋愛模様、日本の古典文学(風)の物語り、現代日本でのミステリ的な展開などを行き来する多層な物語は、誰が書いたとかは関係なく、素直に面白かった。 これほど日本の文学を愛する人が海外にもいる事に喜びを感じたし、日本文学愛が滲んでて良かった。

Posted by ブクログ

2024/06/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

川下清丸は実在の作家だろうと思い込んでて,『夢見る帝国図書館』に出てきてなかったっけとか,文中に出てくる引用は川下の原文から引いてるのかチェコ語から敢えて翻訳してるのかどっちなんだろうとか考えてて,訳者あとがきで架空の作家というのを読んでのけぞった(私が単純バカなのかと軽く落ち込んだけど,朝日の書評で金原ひとみさんが「やはり実在したのではと何度も検索してしまった」と書いていて,少し安心した)。あんな文章を書けるなんて,すごい才能なんじゃないか。世界にはすごい人がいるなと改めて思わされる。 序盤,若い人の本だなーと少しついていけなくて,途中で止めようかと思ったけど,止めなくてほんとに良かった。終わり方も簡潔で良い。5分の1越えたあたりから俄然面白くなるので頑張って!と薦めたい。 仲代達矢似の眉目秀麗な俳優さんを発見して映像化してもらえないかな,とも思う。

Posted by ブクログ

2024/05/07

この小説の中に登場する川下清丸という小説家は、教科書にも出てこないマイナーな実在の人物なのかもしれないと、日本人である私でさえも思ってしまうくらいに、上手くリアルに描かれている。彼の作品である『恋人』という小説も非常に上手く書かれている。しかし、これは全てチェコ人の著者の創作であ...

この小説の中に登場する川下清丸という小説家は、教科書にも出てこないマイナーな実在の人物なのかもしれないと、日本人である私でさえも思ってしまうくらいに、上手くリアルに描かれている。彼の作品である『恋人』という小説も非常に上手く書かれている。しかし、これは全てチェコ人の著者の創作であるというから驚きである。著者のアンナ・ツィマはチェコの大学で日本文学を専攻し、日本に留学し、現在は日本で作品を執筆しているという。日本人顔負けに日本文学に精通していることが、この作品からもうかがえる。 川下清丸という架空の作家が、横光利一や芥川龍之介といった文豪らと交わるストーリーは刺激的だった。 ストーリーは落とし所に向かってやや予定調和の感があったが、それを差し引いても、作品中の日本文学に関する著者の知識には舌を巻いた。 著者の日本文学の研究がさらに深められ、今後さらなる活躍をされることを期待しています。 追記。 横光利一の作品の明示的引用と書き直しによって、「川下」という架空の作家の信憑性 を高める効果をねらう。 三島由紀夫『仮面の告白』の明示的引用は、三島へのオマージュ(賛辞)であり、今後の展開における暗示的引用を読書に合図している。 よく考えられた緻密な構成である。

Posted by ブクログ

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