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人間の生のありえなさ 〈私〉という偶然をめぐる哲学
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人間の生のありえなさ 〈私〉という偶然をめぐる哲学

脇坂真弥(著者)

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人間の生のありえなさ 〈私〉という偶然をめぐる哲学

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 青土社
発売年月日 2021/04/24
JAN 9784791773732

人間の生のありえなさ

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2023/11/08

クシュナーのWhy-me questionとはまた異なるWhy-meだった 義人を襲う不幸ではなく、一人の悪人を悪人とする偶然という不幸に切り込もうとする 弱男はだれにも顧みられない冷笑蔑視の対象だが、なぜある弱男はまさに弱男となるのだろう ほかのだれかれではなく、まさにその弱...

クシュナーのWhy-me questionとはまた異なるWhy-meだった 義人を襲う不幸ではなく、一人の悪人を悪人とする偶然という不幸に切り込もうとする 弱男はだれにも顧みられない冷笑蔑視の対象だが、なぜある弱男はまさに弱男となるのだろう ほかのだれかれではなく、まさにその弱男が、なぜ。それは当人の自己責任なのか 仮に自己責任ではなく運だと言ったところで、運というのは呪っても甲斐がない この世界の不気味な沈黙。結局社会保障とかの気休めをするしかなくなる 弱男が生まれるということ、それを受け入れるだけの強さは私たちにはない 弱男当人にも。不平をつらつら鬱憤を並べるだけの毎日

Posted by ブクログ

2023/01/02

今の自分の悩みと共鳴する一冊。 特に、シモーヌ・ヴェイユの科学批判論。 古典科学から、20世紀初頭の現代科学(マックス・プランク⇒アインシュタイン、量子論)への移行によって何が起きたか。 「神秘の次元」が失われた。古典科学は、誤差を無視すること、無限の誤差と引き換えに「世界の表象...

今の自分の悩みと共鳴する一冊。 特に、シモーヌ・ヴェイユの科学批判論。 古典科学から、20世紀初頭の現代科学(マックス・プランク⇒アインシュタイン、量子論)への移行によって何が起きたか。 「神秘の次元」が失われた。古典科学は、誤差を無視すること、無限の誤差と引き換えに「世界の表象」「実在の接触」をなぜか手に入れた。それらは本当の世界と一致していないのに。ここに思い上がりはあったにせよ、神秘も消されていなかった。でも現代科学は、もはや誤差を無視できなくなり、古典科学的な誤差を公式にあてはめ直すのではなく、世界そのものを曖昧なものとみなした。それは神秘や矛盾をもはや気にしないということ(有用ならどうでもいい)。 「農夫が天気を当てること」 「役立つ」ことが単なる有用性ではなく、奥行き、接触、祈りがあること。 祈りに耐えるということ。もはや私たちにはそれができないという。 いろんな面で応用可能。 ・ヴェイユの「不幸と偶然性」は、ジョーダン・ピール『NOPE』と響き合う。 ラッキーの意味、コインの落下、直立した靴、不幸な偶然、でも最終的には神のもたらす不幸ではなく、「動物」であった。解釈したい欲望。 ・「有用性」について。ケアの倫理と重ねて何が言える?「実在の接触」=affect?

Posted by ブクログ

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