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人間の生のありえなさ 〈私〉という偶然をめぐる哲学
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 青土社 |
発売年月日 | 2021/04/24 |
JAN | 9784791773732 |
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人間の生のありえなさ
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クシュナーのWhy-me questionとはまた異なるWhy-meだった 義人を襲う不幸ではなく、一人の悪人を悪人とする偶然という不幸に切り込もうとする 弱男はだれにも顧みられない冷笑蔑視の対象だが、なぜある弱男はまさに弱男となるのだろう ほかのだれかれではなく、まさにその弱...
クシュナーのWhy-me questionとはまた異なるWhy-meだった 義人を襲う不幸ではなく、一人の悪人を悪人とする偶然という不幸に切り込もうとする 弱男はだれにも顧みられない冷笑蔑視の対象だが、なぜある弱男はまさに弱男となるのだろう ほかのだれかれではなく、まさにその弱男が、なぜ。それは当人の自己責任なのか 仮に自己責任ではなく運だと言ったところで、運というのは呪っても甲斐がない この世界の不気味な沈黙。結局社会保障とかの気休めをするしかなくなる 弱男が生まれるということ、それを受け入れるだけの強さは私たちにはない 弱男当人にも。不平をつらつら鬱憤を並べるだけの毎日
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今の自分の悩みと共鳴する一冊。 特に、シモーヌ・ヴェイユの科学批判論。 古典科学から、20世紀初頭の現代科学(マックス・プランク⇒アインシュタイン、量子論)への移行によって何が起きたか。 「神秘の次元」が失われた。古典科学は、誤差を無視すること、無限の誤差と引き換えに「世界の表象...
今の自分の悩みと共鳴する一冊。 特に、シモーヌ・ヴェイユの科学批判論。 古典科学から、20世紀初頭の現代科学(マックス・プランク⇒アインシュタイン、量子論)への移行によって何が起きたか。 「神秘の次元」が失われた。古典科学は、誤差を無視すること、無限の誤差と引き換えに「世界の表象」「実在の接触」をなぜか手に入れた。それらは本当の世界と一致していないのに。ここに思い上がりはあったにせよ、神秘も消されていなかった。でも現代科学は、もはや誤差を無視できなくなり、古典科学的な誤差を公式にあてはめ直すのではなく、世界そのものを曖昧なものとみなした。それは神秘や矛盾をもはや気にしないということ(有用ならどうでもいい)。 「農夫が天気を当てること」 「役立つ」ことが単なる有用性ではなく、奥行き、接触、祈りがあること。 祈りに耐えるということ。もはや私たちにはそれができないという。 いろんな面で応用可能。 ・ヴェイユの「不幸と偶然性」は、ジョーダン・ピール『NOPE』と響き合う。 ラッキーの意味、コインの落下、直立した靴、不幸な偶然、でも最終的には神のもたらす不幸ではなく、「動物」であった。解釈したい欲望。 ・「有用性」について。ケアの倫理と重ねて何が言える?「実在の接触」=affect?
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