商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 集英社 |
| 発売年月日 | 2021/04/05 |
| JAN | 9784087717365 |
- 書籍
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3.6
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「火山のふもとで」の作者による「最初で最後の」(作者)青春小説。 教員を両親に持ち、1970年頃の都内の男子高校に通う薫は2年生の春に不登校になり、夏休みを関西の海辺の町で喫茶店を営む大叔父の許で暮らす。 呑気症(と放屁)に悩む薫だが、店員の岡田に料理や給仕を習う中で知らない...
「火山のふもとで」の作者による「最初で最後の」(作者)青春小説。 教員を両親に持ち、1970年頃の都内の男子高校に通う薫は2年生の春に不登校になり、夏休みを関西の海辺の町で喫茶店を営む大叔父の許で暮らす。 呑気症(と放屁)に悩む薫だが、店員の岡田に料理や給仕を習う中で知らないうちに自己を確立していく。 何者でもない浮遊感や将来に対する漠然とした不安、異性への幼い憧れといった作者も当時感じたであろう感情を描写するには、現代ではなく当時に遡る必要があったのだろう。 大戦後シベリアに抑留され、復員後に家族や親類から「シベリア帰り」「アカ」と謂れのない後ろ指をさされて居場所を失った大叔父は何をするでもなく薫を見守る。 滋味と無常観が漂う佳作。
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登場人物それぞれのバックグラウンドは詳細に書かれていない。読者の想像力で補うことで、それぞれが抱える心の荷物の重さに気づく。そんな感じの作品だった。
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薫は口から空気の吸い過ぎで、身体の中にガスがたまる吞気症を患っているのだ。 常にお腹の張りを意識せざるを得ず、そのため絶えずお尻から空気を放出していなければならない状態だった。 精神不安定さが顕著になった薫は、高校2年生になったと同時に登校しなくなる。 薫は両親を説得し、夏休みの...
薫は口から空気の吸い過ぎで、身体の中にガスがたまる吞気症を患っているのだ。 常にお腹の張りを意識せざるを得ず、そのため絶えずお尻から空気を放出していなければならない状態だった。 精神不安定さが顕著になった薫は、高校2年生になったと同時に登校しなくなる。 薫は両親を説得し、夏休みの2ヶ月間、少年時から好意を抱いていた大叔父が住む西の砂里浜での転地療養を許してもらう。 薫が転地療養で身を寄せる大叔父の兼定は、既に70歳半ばを超えた年寄りで、戦後シベリア抑留と云う過酷な過去があった。 東京では生きる場所のないことを悟った兼定は、縁者が皆無の西の海沿いにある砂里浜と云う温泉地に生きて行く場を求め、その地でジャズ喫茶「オーブフ」を営むことにした。 そして薫は兼定の元を訪れるのだが、兼定は全面的に面倒を見るというよりも、お互いにある一定の距離を保ち、束縛のない生活を送らせることにする。 薫が兼定の厄介になる5年程前、米軍放出のダッフルバッグを担いだ髪も髭もぼさぼさの青年が、ジャズ喫茶「オーブフ」に客として現れた。 その謎めいた寡黙な男は、他人の好奇心の介入を許さない雰囲気を醸していた。 兼定は青年には何も問わず自分の衣服を与え、銭湯にでも行ってさっぱりとして来いと勧める。 青年は岡田と名乗り、身の上を説明することもなく「オーブフ」に居残り、親身に世話をしてくれた兼定を手伝うことになる。 この物語に登場する年齢差のある薫、兼定、岡田の3人は、それぞれに嫌が上にも背負わされた重荷を背負っている。 3人は共に寡黙な性格で、人との関わりは最低限の範疇で繋がることを良しとし、必要以上に他人の心の領域に入り込むことは敢えて否定していた。 ジャズ喫茶「オーブフ」をベースにして、年齢の異なる3人の人生が淡々と綴られる。
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