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言葉の園のお菓子番 見えない花 だいわ文庫
770円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 大和書房 |
発売年月日 | 2021/03/12 |
JAN | 9784479308577 |
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言葉の園のお菓子番 見えない花
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言葉の園のお菓子番 見えない花
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商品レビュー
3.9
63件のお客様レビュー
『連句』って面白そう!この本を読んですっかり魅了されてしまった。 勤めていた書店の閉店で、根津にある実家に戻った豊田一葉(かずは)。 亡くなった祖母の部屋の本棚で一枚の手紙を見つける。十二ヶ月分のお菓子の名前が並ぶ紙の裏には祖母の字で、「一葉へ。ひとつばたごの皆さんに私のことを...
『連句』って面白そう!この本を読んですっかり魅了されてしまった。 勤めていた書店の閉店で、根津にある実家に戻った豊田一葉(かずは)。 亡くなった祖母の部屋の本棚で一枚の手紙を見つける。十二ヶ月分のお菓子の名前が並ぶ紙の裏には祖母の字で、「一葉へ。ひとつばたごの皆さんに私のことを伝えてくれるとうれしいです。 ずっと楽しかった、ありがとう」と書かれてあった。 「春の香りの菓子を携え 治子」 の句を見た一葉は、祖母に代わって三月の菓子「長命寺桜もち」を携え会に向かう。祖母の歩いた道筋を辿りながら自分の新たな一歩を踏み出す一葉にエールを送りたくなった。 連衆が座に集い連句を巻く(作る) 句は皆で出し合い『捌き』と呼ばれる進行役が合う句を選んでいく。 五七五の長句、七七の短句が三十六句つながる『歌仙』という形式を用いる。 「ひとつばたご」主宰の航人さんが解説を加えながら、『発句(ほっく)』『脇』『第三』…と次々に句が決まっていく。 「発句と脇はふたつでひとつの世界を作るように」季節は同じで名詞で終わる。 「なつかしき春の香の菓子並びをり」 蒼子さんの発句に、祖母の記憶を重ねて 「のどかに集う言の葉の園」と付けた一葉の句が『脇』に選ばれ嬉しくなった。 生前の祖母を知る人たちとの連句の会。 穏やかな雰囲気が伝わってきた。 決まり事はあるが自由に連想して構わない連句。なにかの想いをこっそりこめて句を出す。だれかがその意味を読みとり自分もこっそりなにかの想いをこめて句を打ち返す…連句にとても興味を覚えた。 季節の和菓子がどれも美味しそう! パン屋さんのケークサレも食べてみたい。 物語の中には四季折々の東京の下町を巡る楽しみもあった。 鈴代さんから紹介された「パンとバイオリン」のポップを書いたことで、園芸店「houshi」、生活雑貨の「くらしごと」からも仕事の依頼がくるようになる。 一葉が書店員だった頃、お客さんとして来店していた萌さんと連句会で再会した偶然にも人の不思議な繋がりを感じた。 年齢や経歴を飛び越えて連句の"付け合い"が特別な繋がりを生む。こんな時間を私も持ちたいと思った。
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連句やってみたいけど、その前に毎回遠いところでも負担と感じずにお菓子を届けてる主人公すごい。 私はなんでこんなに今時間に追われてるんだろうな、とひたすら思いつつ、連句かぁ〜いいなぁと思った。時間に追われるというより時間の捌き方だよね。
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※このレビューにはネタバレを含みます
「連句の場は、がっちり向かい合うんじゃないところもいいんだよね。ずっとしっかり向き合ってたら、疲れちゃうし。お互いにお互いのことしか見えなくなって閉じてしまうでしょう。ちょっと斜めにチラチラ見るぐらいがちょうどいいんじゃない。」 俳句のように、個の力を競うのではなく、数人で全体の構成と調和を考えて一つの作品を作り上げる連句。決して立ち止まらず、戻らず、進み、主役になったり、引き立て役に徹したり。それは人生にも、人とのかかわり方にも通じる。俳句は無理でも連句ならできるかも。老後の楽しみの候補がまたひとつ増えた。
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