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テスカトリポカ
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テスカトリポカ

佐藤究(著者)

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テスカトリポカ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 KADOKAWA
発売年月日 2021/02/18
JAN 9784041096987

テスカトリポカ

¥2,310

商品レビュー

4

528件のお客様レビュー

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2024/05/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ゲームの中にアステカの話が出てきたので興味を持った作品。 マトモな人が1人も出てこないのだけれど、なぜか引き込まれる。異文化や他宗で思想が違って、理解に時間がかかるところも当然ある。でも、思想そのものには新旧による優劣はない、という話をしていた大学の時の講義を思い出した。時代によっての世界観・死生観、技術の発達や人間関係などでいくらでも変わるものだし、その中で生まれてくる思想だから、その場所にとってはそれが最善なのだと(私は当時、そう解釈した)。 私利私欲で動いていた人間は確かにいた。それにアステカ文明に残虐さを感じないわけではなかったけれども、どうにか平和(平和の概念もまた、環境で異なることも含めて)に生きよう、暮らそうとしていた人たちの当時のベストかベターな思想・策だったのかなと思う。それが文化を否定したり滅ぼしたりする理由にはなり得ないのだが。 この作品の着地したところは、着地点ではなく経過点であるように感じたけれども、それは日本的な考えだからなのか。それにしても、色々と興味の湧く文明だと思った。アステカ文明とブラッドキャピタリズムを融合させる、現代と当時を結ぶ根底にあるものが何かを考えさせられた。また、作品の中の「テスカトリポカ」が何を指し示す言葉なのかという解釈も、非常によかった。それならば、人々がそれに恐怖し戦き、生贄の儀式をしようと思い立ったことにも合点がいく。現代の背景と、アステカ文明の成立ちと滅んだあたりも、少し頭に入っているとより分かりやすく読めると思われる。

Posted by ブクログ

2024/05/26

巻末の参考資料40文献!この作品が持つリアリティを物語っている。直木賞受賞の際に揉めた問題作、圧倒的な描写力、後輩に薦められて読んだが本当に良かった。

Posted by ブクログ

2024/05/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

煙吐く鏡(テスカトリポカ) スペイン語、ナワトル語 調理師(エル・コシネーロ) Koshimo y Pablo けっこうなボリュームがありましたが、ほぼ一気読みでした。思わず口元が歪むような、凄惨な暴力や悪夢みたいな呪術的儀式の描写、ルビでふられたスペイン語?ナワトル語?の語感がもたらす異国的な魔術的な雰囲気。ヤラレます、これは。 もう善も悪もなくて、滅ぼされた王国の呪いが現在に顕現したとしか思えない、中南米の麻薬犯罪とその利権を巡る抗争。その抗争に敗れた男が再起を図るために仕掛けた臓器売買ビジネス。それも心臓、ドナーの命と引き換えの。 この臓器売買ビジネスに加担する日本人の心臓外科医がスゴくてですね、拷問で生きたまま心臓を抜かれようとしてる裏切り者を前に、「あぁ、もったいない」って思うんですよ。「俺にやらせてくれれば、一儲けできるのに」って。「血だって、売れるのに」経済合理性を追求すると、ここまでいくんかなってかんじで。普通に共感できる情緒を持った人が、パブロ以外あまり出てこないんですけど、そこも良き。 パブロの想いは、コシモによって届けられたと思いたい。 オススメです。

Posted by ブクログ

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