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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2020/11/18 |
JAN | 9784622089537 |
- 書籍
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感情史の始まり
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感情史の始まり
¥6,930
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商品レビュー
3.5
3件のお客様レビュー
感情史の歴史〜人類学〜生命科学までは非常にわかりやすく 感情史について学ぶには良い本だと思ったのだが、最後の 「感情史の展望」の章は「感情史とは何か」の読後と同じ ような掴み所の無さを感じてしまった。原書は2012年刊行 の本であり、感情史の研究がまだ端緒についたばかりの頃と い...
感情史の歴史〜人類学〜生命科学までは非常にわかりやすく 感情史について学ぶには良い本だと思ったのだが、最後の 「感情史の展望」の章は「感情史とは何か」の読後と同じ ような掴み所の無さを感じてしまった。原書は2012年刊行 の本であり、感情史の研究がまだ端緒についたばかりの頃と いうのがやはりその原因なのかな、と。今後の研究に期待 するばかりである。 エクマンやダマシオが痛烈に批判されていて目の覚める思い だった。本に書いてあるからと無批判に受け入れ賛辞する のは問題があるのですぞ(苦笑)。
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近年注目される感情史。辞書のようなぶ厚さと細かい文字に少し怯むが、読み通す価値は十分にある。 著者プランパーは、感情史のターニングポイントが9.11同時多発テロであることを強調する。そして、感情の研究には大きく分けて、社会構築主義と普遍主義、2つの解釈があると指摘する。感情は文...
近年注目される感情史。辞書のようなぶ厚さと細かい文字に少し怯むが、読み通す価値は十分にある。 著者プランパーは、感情史のターニングポイントが9.11同時多発テロであることを強調する。そして、感情の研究には大きく分けて、社会構築主義と普遍主義、2つの解釈があると指摘する。感情は文化、社会により規定されるとする社会構築主義的解釈は、人類学のフィールドワークにより主導されてきた。他方、感情は人類に共通のものだとする普遍主義的解釈は、心理学、認知科学に基づく。 歴史家であるプランパーは、社会構築主義にやや偏りがちながら、普遍主義の価値も認め、両者を統合した先から新たな感情史の展開を試みる。 人文科学が神経科学の知見を取り入れる傾向は今後も続くことは明らかだろう。ただしプランパーは、日本でも知られるポール・エクマンやアントニオ・ダマシオを痛烈に批判しつつ、人文科学者が流行りにのせられて、玉石混交の一般向け概説書を1〜2冊読んだだけで、胡散臭い「科学的根拠」を引用する危険性を述べる。これは耳の痛い研究者もいそうな気もする。 本書は感情史の新たな展望を示す待望の書である。これまでの流れも整理できる、ありがたい一冊。
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歴史を研究するときには、感情を考えなきゃならんらしい。少なくとも取り扱うことで得られる洞察は増える。 言われてみればその通りで、歴史上の人物にも私たちと同じように、感情があったはず。 資料には残らない感情をどうやって汲み上げようかって話として、一般に使われている2種類の方法が分析...
歴史を研究するときには、感情を考えなきゃならんらしい。少なくとも取り扱うことで得られる洞察は増える。 言われてみればその通りで、歴史上の人物にも私たちと同じように、感情があったはず。 資料には残らない感情をどうやって汲み上げようかって話として、一般に使われている2種類の方法が分析されてる。現代に生きる自分達と同じ思考回路を持つと考える普遍主義に偏るのは、さすがに傲慢。単純化された神経科学を軽々しく多用することも問題。一方で、感情は文化によって作られると考えて、当時の思考回路を組み立て分析する社会構築主義だけでも、問題は解決しない。 難しかったけど、こんなところでしょうか。特に今後の展開の部分は分かりませんでした。 どちらが良いって訳ではなく、結局はバランスです。世の中の大抵の問題に、単純な最適解はありません。
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