世界の絶景1000 EIWA MOOK

英和出版社(編者)

• 販売会社／発売会社: 英和出版社
• 発売年月日: 2020/11/18
• JAN: 9784865458770

商品レビュー

2021/10/07

世界の絶景写真を1000点程掲載した本は、現時点(2021年10月)で下記の3冊がある。

●今、行きたい! 世界の絶景大事典1000 (2019/12/20 発行)

●世界の絶景1000 (英和ムック) (2020/11/18 発行)

●世界の絶景 超完全版 (2020/11/20 発行)

ここに書くことは、3冊を見比べて感じたことである。

3冊ともA5サイズで金額2,420円というのは全く同じだが、本書「世界の絶景1000」だけは他の2冊よりページ数が少ない。他の2冊は511ページだが、本書は32ページ少ない479ページである。

類書より少ないページ数の中に同等数の1000スポットの写真を掲載しなければならないため、A5判の見開き2ページを使った大きな写真が少なく、A5判の8分の1サイズの小さい写真(横6.4cm×縦4.3cm)が多くなっている。ちなみに「世界の絶景 超完全版」の掲載スポット数は1160だが実質は804である。詳しくは「世界の絶景 超完全版」に書いたレビューを参照のこと。

さらに、小さい写真は写真上ではなく、余白部分を作って、そこに解説を記載しているので、限りある紙面を有効に使えていない（類書2冊は全て写真上に解説を記載している)。また、余白に書いてある解説はスポットがまとまっていたりして、どの写真の解説か確認する必要があり、読みづらいところもある。

解説文も本書だけ、「ですます調」なので、歯切れが悪く、類書に比べると若干読みづらい。

本書には、類書2冊にはある「世界遺産マーク」がないのは大きなマイナス点である。世界遺産の本ではなく、絶景を集めた本なので、どの物件が世界遺産になっているかが、マークで一目でわかるようになっていたほうが面白いし、役に立つ。

写真は類書3冊中、最も自然な色合いである。紙質は「今、行きたい! 世界の絶景大事典1000」と同様、マットで落ち着いた紙質であるが、できれば「世界の絶景 超完全版」のように若干の光沢感があった方がクリアに見える。

コンセプトと金額が同じ類書3冊の中ではこの本が一番出来が悪いと感じた。ただし、以上のことは、類書と詳細に見比べて初めて分かることであり、この1冊だけしか見たことがない人なら、十分に満足できる内容ではないかとも思う。