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ホッキョクグマ 北極の象徴の文化史
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ホッキョクグマ 北極の象徴の文化史

マイケル・エンゲルハード(著者), 山川純子(訳者)

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ホッキョクグマ 北極の象徴の文化史

13,200

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社
発売年月日 2020/08/03
JAN 9784560097465

ホッキョクグマ

¥13,200

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2024/01/04

ホッキョクグマと人間にまつわるあれこれをまとめた文化史。 シロクマといえば動物園でも大人気で、キャラクターやシンボルとしてもよく使われたりします。標準和名はホッキョクグマ。クマはみんなこういう側面があるといえるかもしれませんが、ホッキョクグマにも(人間からみて)さまざまな側面が...

ホッキョクグマと人間にまつわるあれこれをまとめた文化史。 シロクマといえば動物園でも大人気で、キャラクターやシンボルとしてもよく使われたりします。標準和名はホッキョクグマ。クマはみんなこういう側面があるといえるかもしれませんが、ホッキョクグマにも(人間からみて)さまざまな側面があり、かわいい・怖い・暴力的・絶滅・かわいそう、などなど、いろんなイメージがわくと思います。そうした人間から見て様々な側面で捉えられるホッキョクグマを総合的に紹介した興味深い本でした。 特にやはり先住民(少数民族)との関係性はおもしろくて、日本であればアイヌの人々がキムンカムイ(山の神)と呼んで敬い、畏れたヒグマと同じように北方の少数民族も、獲物として、また、食料を人に分け与える神として扱われているなど、なるほどなあ、と思わせる部分も多くありました。また、ホッキョクグマがヨーロッパを中心にセックスの象徴だったり、人間を依代にするホッキョクグマの民話体系など、興味深い話がたくさんありました。 しかし特に文明社会とホッキョクグマの関わりについては非常に辛辣で、中世ヨーロッパから現代に至るまで、その希少性と美しさから人の欲望のままに好き勝手に扱われ、翻弄されて絶滅の淵に立たせている現状については皮肉も交えて鋭く批判していて、そういう容赦のないところは好感が持てました。特に大企業のコマーシャルや大手環境保護団体のキャンペーンへの批判は痛快です。 ホッキョクグマについて、その生態などの本は数あれど、文化史として広範な話題をとりまとめた本は他にないのではないでしょうか。そしてこれだけ人と深い関わりを持ってきた巨大で美しい動物が、やはり人によって絶滅へと追いやられている現実について、一抹の悲しさを感じさせる本でもありました。

Posted by ブクログ

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