商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 慶応義塾大学出版会 |
発売年月日 | 2020/07/07 |
JAN | 9784766426786 |
- 書籍
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漂泊のアーレント 戦場のヨナス
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漂泊のアーレント 戦場のヨナス
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商品レビュー
4.5
5件のお客様レビュー
アーレントとヨナスの生き様、そして、思想の変遷について叙述されている。 二人の著者による共著だが、記述に齟齬は見られず、内容は総合され、よりよいものになっている。 なによりアーレントの思想の変遷について理解が深まった(特に『全体主義の起源』から『人間の条件』への流れ)。 また、...
アーレントとヨナスの生き様、そして、思想の変遷について叙述されている。 二人の著者による共著だが、記述に齟齬は見られず、内容は総合され、よりよいものになっている。 なによりアーレントの思想の変遷について理解が深まった(特に『全体主義の起源』から『人間の条件』への流れ)。 また、ヨナスの未来への責任の思想基盤の構築は、より価値を持つ時代になっている。 百木さんという書き手を知れたのも大きな収穫。
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ハイデガーの門下で共に哲学を学んだアーレントとヨナス。ユダヤ人への迫害を逃れるために、親しい2人が進む道は大きく離れてしまう。ナチズムへの対峙の仕方や学者・思想家としての考え方も異なっていき厳しい論戦を交わしながらも、再会を果たした後もお互いの深い信頼は変わることがなかった。全体...
ハイデガーの門下で共に哲学を学んだアーレントとヨナス。ユダヤ人への迫害を逃れるために、親しい2人が進む道は大きく離れてしまう。ナチズムへの対峙の仕方や学者・思想家としての考え方も異なっていき厳しい論戦を交わしながらも、再会を果たした後もお互いの深い信頼は変わることがなかった。全体主義への警鐘としての2人の思想をどう解釈するかの重要な観点はさておき、人の生き方や運命について考えさせられた。
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アーレントとヨナスは友人の枠を超えて、生涯深い仲で結ばれた。両者は有望な研究者として若い頃から注目されてきたが、ナチズムの台頭により亡命を余儀なくされ、その後ヨナスはシオニズム運動に没頭し、自ら「戦場」へ赴き、アーレントは政治運動とは一定の距離をとる「漂泊」の期間を過ごすという対...
アーレントとヨナスは友人の枠を超えて、生涯深い仲で結ばれた。両者は有望な研究者として若い頃から注目されてきたが、ナチズムの台頭により亡命を余儀なくされ、その後ヨナスはシオニズム運動に没頭し、自ら「戦場」へ赴き、アーレントは政治運動とは一定の距離をとる「漂泊」の期間を過ごすという対照的な歩むこととなった。共通のテーマから出発した2人の哲学者はシオニズム運動、イスラエル建国、アイヒマン裁判などのイシューに向き合い、戦後にはテクノロジーへの関心を寄せ、対照的な思想・哲学を持つようになる。 近年の排外主義やポピュリズムは、ナチスの全体主義としばしば照らし合わされるが、大戦期と大きく違うのは技術の発達であり、これらを促進させることもある。本書ではヨナスが論じた「テクノロジー」とアーレントが論じた「全体主義」の重なりを考察するテクノロジー的全体主義について記述されている。 メモ: p141 あなたはまったく正しいのです。私はこの種の「愛」によっては心を動かされません。それには二つのりゆがあります。第一に、私は今までの人生において、ただの一度も何らかの民族あるいは集団を愛したことはありません。ドイツ人、フランス人、アメリカ人、労働者階級など、その類の集団を愛したことはないのです。私はただ自分の友人だけを愛するのであり、それ以外のどんな愛も私にはまったくありません。第二に、このユダヤ人への愛は、私自身がユダヤ人であるからこそ、私には疑わしいものに思われます。私は自分自身や、何らかの形で自分が実質それに属していると知っているもの愛したりはしません。
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