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鹿の王 水底の橋
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鹿の王 水底の橋
¥880
在庫なし
商品レビュー
4.4
99件のお客様レビュー
再びこの世界に浸れる喜びを感じながら、楽しい読書タイムが過ごせた。 読了後の気持ちの良さもやっぱり好きだ。 色んな登場人物達の様々な立場による心情の交錯に、沢山思いを馳せながら満喫できた。 又、自分がblog等で文章を書く時、伝えたいモノと書いた文章がどうにも一致せず、暫く考えて...
再びこの世界に浸れる喜びを感じながら、楽しい読書タイムが過ごせた。 読了後の気持ちの良さもやっぱり好きだ。 色んな登場人物達の様々な立場による心情の交錯に、沢山思いを馳せながら満喫できた。 又、自分がblog等で文章を書く時、伝えたいモノと書いた文章がどうにも一致せず、暫く考えてもしっくりこないがそのままに諦めてしまう事は案外多かったりする。 最近本を読む習慣が蘇りつつあるけれど、ピタっとハマる素敵な言葉の選択や、単なる文字の羅列なのに風景や表情や心情がありありと頭の中に浮かんで見えてくる様な文章の魅力や面白さを思い出させてくれて、それもまた嬉しい。 私ももっと丁寧に言葉を紡いでいきたいなという気持ちが湧いた。
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鹿の王のヴァンとユナが登場していないと友人に言われても、続編なんだから、きっと面白いはずと思いながら読み始めました。ホッサルとミラルが阿吽の呼吸で診察をする場面や2人が身分の差で一緒になれない…でも、身体を張ってミラルを助けるホッサル。2人の関係、暗殺未遂事件、その結末、楽しめま...
鹿の王のヴァンとユナが登場していないと友人に言われても、続編なんだから、きっと面白いはずと思いながら読み始めました。ホッサルとミラルが阿吽の呼吸で診察をする場面や2人が身分の差で一緒になれない…でも、身体を張ってミラルを助けるホッサル。2人の関係、暗殺未遂事件、その結末、楽しめます。自分がコロナ感染し、良くなってきた頃に、この本を読みました。倦怠感を感じていますがミラルの向上心に元気づけられました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
要約 天才医術士のホッサルはすでに滅んだオタワル王国の末裔で東乎瑠帝国の清心教医術を脅かす存在として敵視されオタワル医術の存続は危ういものとなっていた。宗教と結びついた清心教医術は穢れを嫌い、分をわきまえることにより天ノ苑に昇れるという信念を大切にしている為、救える命も救えないことがあったが実はオタワル医術が現れる以前は人の命を第一に考える医術であった。ホッサルは清心教祭司の安房那候の親族を診るために所領に招かれるが遂には次期皇帝争いに巻き込まれていく。次期皇帝候補の比羅宇は清心教宮廷祭司の次期トップである津雅那が推しておりもう一人の由使候はオタワル医術を擁護していた。安房那候は比羅宇候こそが皇帝に相応しいと思ったので比羅宇候にオタワル医術を認めさせることで由使候にも比羅宇候を認めさせようとした。結果清心教医術とオタワル医術が相互に学び合うことで医術の対立も次期皇帝の対立も終結したのである。 感想 幼い頃から大好きだった上橋菜穂子さんの新作であるばかりか大好きな鹿の王シリーズの続編ということだけあって読めることに大きな喜びを感じて読み進めていったがやはり本作は期待を超えてくるものであった。彼女の作品の特徴なのだが話が壮大且つ複雑且つ彼女が伝えたいパーツが彼方此方に散りばめられている為上手く作品の素晴らしさを纏められない。だがやはり私が一番心を動かされたのはホッサルとミラルの愛の形だった。身分差があり結婚できない為、誰よりも相応しいホッサルの伴侶でありながら愛人という立場にしかいられない。それでも彼女は逞しく生きていき、天罰に自分があっても構わないから目の前の患者を救いたいという強い信念は比羅宇候のオタワル医術擁護への気持ちを動かし、最終的に安房那候の養女となってホッサルに相応しい身分になるのだ。胸を焦がすような熱い恋心はないかもしれないがホッサルは生涯誰よりもミラルと一緒にいたいと強く願っていた。花部に向かう際にミラルをとっさに守って怪我を負ったシーンはそれを強く表していて胸にぐっと来るものがあった。本作は人の命の他に愛の尊さをも伝えてくれる作品でもあった。
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