鹿の王 水底の橋 の商品レビュー
再びこの世界に浸れる喜びを感じながら、楽しい読書タイムが過ごせた。 読了後の気持ちの良さもやっぱり好きだ。 色んな登場人物達の様々な立場による心情の交錯に、沢山思いを馳せながら満喫できた。 又、自分がblog等で文章を書く時、伝えたいモノと書いた文章がどうにも一致せず、暫く考えて...
再びこの世界に浸れる喜びを感じながら、楽しい読書タイムが過ごせた。 読了後の気持ちの良さもやっぱり好きだ。 色んな登場人物達の様々な立場による心情の交錯に、沢山思いを馳せながら満喫できた。 又、自分がblog等で文章を書く時、伝えたいモノと書いた文章がどうにも一致せず、暫く考えてもしっくりこないがそのままに諦めてしまう事は案外多かったりする。 最近本を読む習慣が蘇りつつあるけれど、ピタっとハマる素敵な言葉の選択や、単なる文字の羅列なのに風景や表情や心情がありありと頭の中に浮かんで見えてくる様な文章の魅力や面白さを思い出させてくれて、それもまた嬉しい。 私ももっと丁寧に言葉を紡いでいきたいなという気持ちが湧いた。
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鹿の王のヴァンとユナが登場していないと友人に言われても、続編なんだから、きっと面白いはずと思いながら読み始めました。ホッサルとミラルが阿吽の呼吸で診察をする場面や2人が身分の差で一緒になれない…でも、身体を張ってミラルを助けるホッサル。2人の関係、暗殺未遂事件、その結末、楽しめま...
鹿の王のヴァンとユナが登場していないと友人に言われても、続編なんだから、きっと面白いはずと思いながら読み始めました。ホッサルとミラルが阿吽の呼吸で診察をする場面や2人が身分の差で一緒になれない…でも、身体を張ってミラルを助けるホッサル。2人の関係、暗殺未遂事件、その結末、楽しめます。自分がコロナ感染し、良くなってきた頃に、この本を読みました。倦怠感を感じていますがミラルの向上心に元気づけられました。
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要約 天才医術士のホッサルはすでに滅んだオタワル王国の末裔で東乎瑠帝国の清心教医術を脅かす存在として敵視されオタワル医術の存続は危ういものとなっていた。宗教と結びついた清心教医術は穢れを嫌い、分をわきまえることにより天ノ苑に昇れるという信念を大切にしている為、救える命も救えないことがあったが実はオタワル医術が現れる以前は人の命を第一に考える医術であった。ホッサルは清心教祭司の安房那候の親族を診るために所領に招かれるが遂には次期皇帝争いに巻き込まれていく。次期皇帝候補の比羅宇は清心教宮廷祭司の次期トップである津雅那が推しておりもう一人の由使候はオタワル医術を擁護していた。安房那候は比羅宇候こそが皇帝に相応しいと思ったので比羅宇候にオタワル医術を認めさせることで由使候にも比羅宇候を認めさせようとした。結果清心教医術とオタワル医術が相互に学び合うことで医術の対立も次期皇帝の対立も終結したのである。 感想 幼い頃から大好きだった上橋菜穂子さんの新作であるばかりか大好きな鹿の王シリーズの続編ということだけあって読めることに大きな喜びを感じて読み進めていったがやはり本作は期待を超えてくるものであった。彼女の作品の特徴なのだが話が壮大且つ複雑且つ彼女が伝えたいパーツが彼方此方に散りばめられている為上手く作品の素晴らしさを纏められない。だがやはり私が一番心を動かされたのはホッサルとミラルの愛の形だった。身分差があり結婚できない為、誰よりも相応しいホッサルの伴侶でありながら愛人という立場にしかいられない。それでも彼女は逞しく生きていき、天罰に自分があっても構わないから目の前の患者を救いたいという強い信念は比羅宇候のオタワル医術擁護への気持ちを動かし、最終的に安房那候の養女となってホッサルに相応しい身分になるのだ。胸を焦がすような熱い恋心はないかもしれないがホッサルは生涯誰よりもミラルと一緒にいたいと強く願っていた。花部に向かう際にミラルをとっさに守って怪我を負ったシーンはそれを強く表していて胸にぐっと来るものがあった。本作は人の命の他に愛の尊さをも伝えてくれる作品でもあった。
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ホッサル激推しの私がこれを買わないわけがないじゃないですか!バンバンバン!!!!机を叩く音。ホッサルが衝撃の行動をします。しかも女のことで!!!たかが女、じゃないんです。彼にとってはどれほど大切な人であったか!!!!ミラルはいい女ですからね。最初、差別されてた彼女が自分の実力と優...
ホッサル激推しの私がこれを買わないわけがないじゃないですか!バンバンバン!!!!机を叩く音。ホッサルが衝撃の行動をします。しかも女のことで!!!たかが女、じゃないんです。彼にとってはどれほど大切な人であったか!!!!ミラルはいい女ですからね。最初、差別されてた彼女が自分の実力と優しさで皆に自分を認めさせるところが、本当に良かった。彼女は自分を蔑む者にもやさしくできる稀有な人です。そりゃホッサルも惚れるよ。おーけー!我が命に変えてもぉbyぎんた、、になるよ! ホッサル好きの人には絶対読んでほしい。できればヴァンの後日談も知りたかったけど、それはあえて書かないのかな。
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昨年、子どもが角川つばさ文庫版の「鹿の王」を読んでいたので、復習もかねて久しぶりに私も読みました。 コロナ禍前と後では全く違う見方で読める内容で、自分の中の変化を感じる作品でした。 今作は鹿の王の続編、ホッサルとミラルが主人公の医療ミステリです。 私も中年になり健康が心配な年齢になりました。 私が病気になったらミラルみたいな先生にお願いしたいです。
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番外編 登場人物見ると次期宮廷祭司医長とか次期皇帝候補とか色々とめんどくさそう!と思ったけどきれいにまとまる 読後の満足感がすごい ヴァンとサエ、ユナは出てこない でも鹿の王で出てきた医術の話面白かったーという方にはおすすめできます 鹿の王を読んでいないと、この独特な世界の...
番外編 登場人物見ると次期宮廷祭司医長とか次期皇帝候補とか色々とめんどくさそう!と思ったけどきれいにまとまる 読後の満足感がすごい ヴァンとサエ、ユナは出てこない でも鹿の王で出てきた医術の話面白かったーという方にはおすすめできます 鹿の王を読んでいないと、この独特な世界の言葉が入ってこないと思うので単独で読むにはむかない ↓ネタバレあり ↓ 水底の橋 タイトルが良すぎる!オタワル医術と清心教医術 ホッサルとミラル 水の底でしっかりと繋がっている涙涙 偶然もあったけどこの結末を狙った安房那候の策がすごい まさかミラルがまとめるとは! ホッサルとミラルを見るマコウカンの微笑がいい
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上橋作品を読むといつも思う。ストーリーはもちろん面白く、登場人物もそれぞれよい意味で人間臭さがあり魅力的だ。そして民俗学的な要素があり、登場する土地の気候、風土、文化が特色を出しながら細かく描かれており、海外旅行を体験中のような臨場感がある。
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ああさすがでした。およよあららの大展開、素晴らしい。 また忘れられない言葉にたくさん出会いました。 「神は、この世を、いま在る形に創られた。人は人、犬は犬、虫は虫として。異なる姿、異なる生き方を与えられたのは、そうすべき意味があったからでござりましょう。」 「私たちは、人という...
ああさすがでした。およよあららの大展開、素晴らしい。 また忘れられない言葉にたくさん出会いました。 「神は、この世を、いま在る形に創られた。人は人、犬は犬、虫は虫として。異なる姿、異なる生き方を与えられたのは、そうすべき意味があったからでござりましょう。」 「私たちは、人というのは不平等なものだと思っている。その不平等の大方は、その人自身の心根とは何の関わりもない、ただ、そのように生まれた、というだけのものよ。」
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面白かった。最後までどう物語が落ち着くのか予想が出来なかった。人物の役回りや、ストーリー展開、テンポが読みやすくちょうど良かった。最初は、ヴァンとユナのその後が知りたかったと落胆し、期待せず物語を読んでいたけど、だんだんと医術の面白さ、ストーリーに入り込んでいた。医療が東洋と西洋...
面白かった。最後までどう物語が落ち着くのか予想が出来なかった。人物の役回りや、ストーリー展開、テンポが読みやすくちょうど良かった。最初は、ヴァンとユナのその後が知りたかったと落胆し、期待せず物語を読んでいたけど、だんだんと医術の面白さ、ストーリーに入り込んでいた。医療が東洋と西洋を彷彿とさせて、それもそれで何だか歴史を学んだ感覚になって面白かった。とはいえ、ヴァンのその後読みたいな〜。何も起きない平凡な日常でも良いから。
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何となく終わらせたくなくて積んでいた作品。読んじゃった… 本編では断片的だったホッサルとミラルの関係を堪能しました。ミラルの生き方は素敵だった。
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