ダーウィン『種の起源』を漫画で読む

チャールズ・ダーウィン(著者), 夏目大(訳者), 佐倉統(監修), マイケル・ケラー(編著), ニコル・レージャー・フラー(絵)

• 販売会社／発売会社: いそっぷ社
• 発売年月日: 2020/06/02
• JAN: 9784900963894

商品レビュー

2025/04/13

漫画で読むとタイトルにあったため、軽いものだろうとあまり内容に期待していなかったが、読み始めるとダーウィンの原著に忠実であり、非常に良い作品だと思った。内容に関しては、ほとんどの文章が原著からの引用となっている点が評価できる。さらに絵も漫画のクオリティを超えており、非常に美しく、引き込まれた。研究が進み、ダーウィンの仮説が誤りだと判明した細かい点などについては、編者が最新の学説から注釈で追記している点も良かった。

2022/07/12

面白かった！西洋の漫画感あふれる人物画だが、人物以外のイラストは美麗で、とてもわかりやすい。人物も、気になるのは前半だけで、だんだん慣れて、味にすら感じられてくる。
ただ、小学校で出てくるレベル以上の漢字や語句が多く、振り仮名もついていないので、小学低学年の児童や自然科学系の読み物を読み慣れていない学童には難しいかもしれない。が、適切な画や図があり、ある程度は文章のコンテキストから理解できるし、辞書やウェブブラウザで調べれば読めると思う。
大人には良い漫画ですな。おすすめです。
Charles Darwin's on THE ORIGIN OF SPECIES
Michael Keller, ills by Nicolle Rager Fuller 2009

2022/02/24

漫画で分かりやすいかと思いきや、それでも難解だった。しかし、進化は自然選択の累積の結果であるという概念や、生存に有利な特性は保存されるという概念は種の起源という論文の主張の一つとして理解できたかと思う。第3部おわりにて、種の起源が刊行されてからの世界でどのような発見があったかが時系列に解説されていて分かりやすかった。
今ではこのような概念は受け入れられているが、当時、ヒトや生物は神が創りたもうたと信じていた人たちが多かった時代にこれを唱えたのはかなり勇気がいることだし大変なことだったと思う。そういった創刊までの経緯なども序章で描かれていて分かりやすかった。