商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | さくら舎 |
発売年月日 | 2020/05/21 |
JAN | 9784865812459 |
- 書籍
- 書籍
考えるナメクジ
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
考えるナメクジ
¥1,650
在庫あり
商品レビュー
4.1
14件のお客様レビュー
ナメクジ研究者による、ナメクジの脳機能研究についての一般向け書籍。 読んでいくうちに、それまでなんとも思っていなかったナメクジがどんどんかわいく思えてきて、その分、生きたまま脳を取り出されたり、触覚を潰されたり目を切られたりするナメクジが気の毒になってきてしまうのだが、それでも脳...
ナメクジ研究者による、ナメクジの脳機能研究についての一般向け書籍。 読んでいくうちに、それまでなんとも思っていなかったナメクジがどんどんかわいく思えてきて、その分、生きたまま脳を取り出されたり、触覚を潰されたり目を切られたりするナメクジが気の毒になってきてしまうのだが、それでも脳のまましばらく生き続けたり、触覚や目を再生させたり、しぶといナメクジの生命力におおお…!と思わず拍手したくなる。 内容も、一般向けで、わかりやすく、分厚すぎなくて、私のような理系に触れてこなかった人間も、面白く読めた。 巻末にこうした基礎研究は予算の確保が難しい、という窮状についても触れられていたが、「役にたつ」が前提にならない研究にも、お金が行き渡って、裾野が広く大きくなるようにしてほしいなあ、と強く思った。 何がどう転ぶかわからない、という世界であるし、こんなに面白い本が書かれる環境を、失わせないでほしいと思う。
Posted by
大好きな作家さん(絲山秋子さん)がオススメされていたので、読んでみた。おもしろかった〜。 読書には、知らないことを知る喜びがあるけれど、もともとちょっと知ってること(もともと興味があったもの)を深く知るのと、なんも興味も縁もゆかりもなかったものについて、驚きとともに知る、のとは、...
大好きな作家さん(絲山秋子さん)がオススメされていたので、読んでみた。おもしろかった〜。 読書には、知らないことを知る喜びがあるけれど、もともとちょっと知ってること(もともと興味があったもの)を深く知るのと、なんも興味も縁もゆかりもなかったものについて、驚きとともに知る、のとは、ちょっとそのおもしろさがちがう気がする。どっちもおもしろいには変わりないけれども。 前に読んだ『キリン解剖記』と同じように、この本も後者の喜び。ニューロンを再生する能力は人にはなく、ナメクジは優れているけども、だからこそは人は人らしくいられる、とか、脳だけでなく感覚器官が記憶や生きる術の手助けをしている、なんてところも、きっと人間もそうなんだろうなあ、と想像してしまう。(だから、現代社会で失われつつある確かな「感覚」とか「感性」が、やはりPCやスマホばかり見ている子どもたち、いや大人たちにも欠けてきているのではないかとも思ってしまったり。ちょっと飛躍しすぎかな) いつもは自分が気にもとめないことについて、深く研究した人の言葉に触れること。それは、一見、役に立たなくても、自分には関係ないように見えても、なんだろな、この世界には、知ってるようで知らないことやものがたくさんあることを知る、という、脳や心の広がりのような感覚がむくむくと立ち上がっている気がする。晴れやかな、気持ちになる。
Posted by