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銀河鉄道の父 講談社文庫

門井慶喜(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2020/04/15
JAN 9784065183816

銀河鉄道の父

¥1,012

商品レビュー

4.2

148件のお客様レビュー

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2024/06/01

門井慶喜さん著「銀河鉄道の父」初読みの作家さんの作品。 直木賞受賞作品、観てはいないが数年前に映画化もされている。 素晴らしい作品だった。 父子の愛情が溢れんばかりの物語。 百田尚樹さんの「永遠の0」以来の久し振りに胸を強くうたれる物語だった。 物語は宮沢賢治の家族の話。 父...

門井慶喜さん著「銀河鉄道の父」初読みの作家さんの作品。 直木賞受賞作品、観てはいないが数年前に映画化もされている。 素晴らしい作品だった。 父子の愛情が溢れんばかりの物語。 百田尚樹さんの「永遠の0」以来の久し振りに胸を強くうたれる物語だった。 物語は宮沢賢治の家族の話。 父親政次郎の目線からの息子賢治の半生が綴られている。 舞台は岩手県花巻、明治中期~昭和初期迄の賢治の生涯と宮沢家の家族の営みが描かれている。 この政次郎が凄く人情味溢れる日本男子、そして父親として素晴らしい家族の長。 時に固く、時に柔らかく、しかし何事にも思慮熟慮に耽け、明哲さと聡明さと厚情さの長けた父親。 5人の子供達にも時代の主流があるにせよ、しっかりとした父親としての接し方に大きな好感を持てた。 戦前の詩人作家として「注文の多い料理店」等の童話や「銀河鉄道の夜」に代表される不思議な意味深な物語を描き、今現在でも宮沢賢治の作品のファンは多い。 自分も「銀河鉄道の夜」に至っては中学生の頃から現在まで何度も読んだ作品。だが宮沢賢治の人物像迄はあまり知らなかった。 最愛の妹トシとのエピソード等は有名で知っていたが、まさかの5人兄弟とも知らず勝手に2人兄妹だと思っていた。 この作品を読んで、描かれている賢治の人物像になんとも言えない弱々しい人間っぽさを感じる。 今風にいえばナイーブからのニートみたいな存在、行き場がないからの親のすねかじりを感じる。 根っからの甘ったれにも、強烈な他人へのコンプレックスにも、表現の歪んだ自己欲求にも、どうにでも見えるのだが父は父として家族の長としていつも賢治と真っ正面から接している。格好いい。 あの有名な「雨ニモマケズ…」は末期に病の床の上で書いたとは知らなかった。 この「雨ニモマケズ」この作品をふまえて読むと最後の「ワタシハナリタイ」って父の事なのでは? 父の様な人間に「ワタシハナリタイ」なりたかったのでは?と感じてしまう。 政次郎は物語の最後、賢治の死後に「賢治の言葉遊びみたいなものだよ」と孫に言って聞かせていたが、きっと政次郎も賢治のその言葉の意味をわかってたんじゃないかな?と思うし、そうであってほしい。 最高の作品だった。 最後に門井さんのインタビューを読んで、賢治の死後に政次郎が一家で浄土真宗から日蓮宗へと改宗したのだと読んだ。代々信じてきた宗派までも改宗して、息子の最後の言葉の意図を汲んでいる。なんだこの父親は。なんだこの親子愛は。 作者はこれを書くとやりすぎだと感じて物語には入れなかったらしい。 後で調べて知って、ますますこの親子の愛の深さを知ることができた。

Posted by ブクログ

2024/05/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

徒然と感想 当時の父親像からは程遠いリベラル寄りの父親に育てられたんだから、息子がちょっと世間からズレててもしゃあないよな。その結果「普通」になれず悩む賢治が気の毒。 テレビもYouTubeもない時代、孤独でたまらなかったやろうなと思う反面、実家が太いから甘え放題なわけで、親としての歯がゆい思いもわかる。 でも、お父さん、あなたの息子さんがこういうふうになったのは、大体はあなたの子育ての結果ですよ。そして、家族がみんな仲がいいのも、愛情深いのも、献身的な人柄に育ったのも、あなたの子育ての結果ですよ。 農学校の教師の仕事内容がブラックすぎて戦慄。ほんま彼の生まれた時代がしんどすぎ。 あとは家族から結核患者が出ても、家が金持ちなら大丈夫なんやなって学んだ。そういう意味では賢治は恵まれてた。ゴールデンカムイの杉本は家燃やしたのにな。

Posted by ブクログ

2024/05/02

随分と前『あの宮沢賢治は実はボンボンで金食い虫だった』という裏話のようなものを聞いた時は、何故だかせっかくの名作の価値が下がったような気がした その事実は事実のままに、読み終えたあと賢治の作品が更に輝き出して見える素晴らしい1冊でした

Posted by ブクログ

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