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銀河鉄道の父 講談社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2020/04/15 |
| JAN | 9784065183816 |
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銀河鉄道の父
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銀河鉄道の父
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商品レビュー
4.2
205件のお客様レビュー
宮沢賢治といえば「教科書の中の清廉な偉人」というイメージだが、この作品が魅せるのは、世間の規格からはみ出し続けた「不肖の息子」と、彼を甘やかし続けた「厳格になりきれない父親」の、あまりにも人間臭い葛藤のドラマである。 26歳まで迷走していた賢治だが、妹トシの過酷な看病を通じて、...
宮沢賢治といえば「教科書の中の清廉な偉人」というイメージだが、この作品が魅せるのは、世間の規格からはみ出し続けた「不肖の息子」と、彼を甘やかし続けた「厳格になりきれない父親」の、あまりにも人間臭い葛藤のドラマである。 26歳まで迷走していた賢治だが、妹トシの過酷な看病を通じて、それまでダメ人間だと自覚していた彼が、初めてある種の「達成感」を得る。 そして、質屋での経験から「大人は嘘をつくが、子供は嘘をつかない」という彼らしい純粋な動機から、ついに童話を書くことで、父親という巨大な壁を飛び越えようとし始める。 トシの臨終の際、父・政次郎は「肉や骨は滅びるが、言葉は滅亡しない」という強い思いを胸に、遺書を書かせようとする。しかし、目の前で苦しむトシに寄り添う賢治は、その父親の行動に対して激しく邪魔をする。ただ生身の妹を守ろうとした賢治の反発。 だが、トシを本当に失った後、狂ったように詩や童話を書き始めた賢治が、結果として、かつて拒絶したはずの父の思いと同じように「滅亡しない言葉」の中にしかトシの魂を救えなくなっていく展開には、皮肉でありながらも言葉にできない凄絶な美しさを感じる。 そして、今度は賢治自身が病の淵に沈み、床から起き上がれなくなってペンを置いてしまう。 「お前はその程度の文士か。本当の詩人なら、後悔のなかに、宿痾(しゅくあ)のなかに、あらたな詩のたねを見いだすものだ。人間は寝ながらでも前を向ける」 この瞬間、政次郎は賢治をただの看病すべき我が子としてではなく、一人の「表現者」として認め、その覚悟を迫ったのだ。かつてトシの臨終の際、政次郎が内に秘めていた「言葉は滅亡しない」というあの確信が、今度は死の淵にある長男へと叩き込まれる。 この深い愛に満ちた叱咤を受け、賢治は再び鉛筆を握る。死を前にした賢治は、気分の良い日に布団の上に正座し、黒い革装の手のひらに収まるほどの手帳に向き合った。そうして命の最後の火花を散らして書かれたのが、あの『雨ニモマケズ』なのである。 政次郎が狂おしいほどに信じ、甘やかし、守り続けた「不肖の息子」は、父親という高い壁を飛び越え、偉大な作品を後世に残す天才となった。 親が子を育てる一瞬一瞬には正解など見えないが、その本当の「答え合わせ」は、人生のずっと後になって、思いもしない美しい形で返ってくる。綺麗事だけではない、人間の泥臭い愛のグラデーションに、心の底から揺さぶられる作品だった。
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親の愛情は時代を超えて、、、 全てが完全な実話ではないみたいだが、宮沢賢治を産んだ家族愛の深さ、彼のひととなりがよくわかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「お前は、父でありすぎる」 厳格な『明治の父』であろうとしながらも、子どもたちへの『愛、情』が勝ってしまう。『大正、昭和の新しい父親』政次郎。 本書を読む前の宮沢賢治像は、中学校教諭の聖人君子なイメージ。読んだあとには見事なほどの親の脛をかじり尽くす放蕩息子になった。 それでも、「宮沢賢治の、一番の読者は、この俺だ」と、言える父。すごい。資金力も。 子どものやりたいことを最終的には肯定し、支えられる様な親に私もなりたい。
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