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白の闇 河出文庫
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白の闇 河出文庫

ジョゼ・サラマーゴ(著者), 雨沢泰(訳者)

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白の闇 河出文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2020/03/05
JAN 9784309467115

商品レビュー

4.2

40件のお客様レビュー

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2024/09/15

ここまで重い本を読んだのは初めてかもしれない。タイタニックの映画の後半みたいな感じが 丸ごと1冊分、という感じ。 「見えない」世界で1人だけ「見える」というのは 実際には誰かと一緒にいても孤独だろうなと思う。何かを分かち合うことって共感できるだけじゃなくて、安心感も得られるんだと...

ここまで重い本を読んだのは初めてかもしれない。タイタニックの映画の後半みたいな感じが 丸ごと1冊分、という感じ。 「見えない」世界で1人だけ「見える」というのは 実際には誰かと一緒にいても孤独だろうなと思う。何かを分かち合うことって共感できるだけじゃなくて、安心感も得られるんだと気づいた。 本書の設定はまああり得ない(と信じたい)けど、パンデミックに陥ることは今後もあるだろうし、ここで描かれた残虐で醜い場面は起こりうるんじゃないかと思うと恐ろしい。。 2008年に映画化されているらしいけど、観る勇気は全くありません。 本書は登場人物に名前がなく、会話に「」がないので非常に読みづらい。目が見えないということは、誰が誰と判断しにくいからわざとそういう演出にしているのか?と思ったけれど、ポルトガル生まれのジョゼ・サラマーゴさん特有のスタイルだそうです。 文字数が多くて読みにくい時、私は自分の中に古舘伊知郎さんを召喚して早口で読んでもらう、という技を使います。一気に読めるので是非。

Posted by ブクログ

2024/08/24

突然失明する感染者が慢性。隔離された病院では、まともな食事、排泄、清潔が保たれず、自尊心を失っていく。極限状態に追い詰められた時の暴力性や、崩壊していく日常は生々しく、恐怖がこびりつく作品だった。翻訳の言い回しは慣れない。

Posted by ブクログ

2024/08/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最初の1ページから、これは面白いぞ!という予感。「」のない台詞も、違和感なく、というか、むしろ引っ掛かりがなくて流れるように読めた。時々、あれ?これは誰が言っている?となる時もあったけれど。 眼の見えない人々の(時々滑稽にも見える)動作が、まるで演劇や映画を見ているように、読んでいる私の目に浮かんでくる。医者の妻を通して伝えられる嗅覚や触覚の表現も、とてもリアリティを持っている。レイプや殺人のシーンがあまり具体的でなかったのはよかった。もし他と同じように描かれていたらちょっとトラウマになりそうだ。 暗いけれど、なんだかんだで悪人は粛清されていき、最後は人々の眼が突然見えるようになっていき話は終わる。 眼が見えるという土台の上にこの社会が成り立っていることがよくわかった。では、眼が見えない人の社会というのは、どういう可能性があり、どう構築されるのか、結局そこまでは描かれなかったが、それは読者が考えることなのかもしれない。

Posted by ブクログ

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