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あのこは貴族 集英社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 集英社 |
| 発売年月日 | 2019/05/17 |
| JAN | 9784087458756 |
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あのこは貴族
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あのこは貴族
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商品レビュー
4.1
499件のお客様レビュー
東京で生まれ育ったお嬢様の華子。 地方出身で叩き上げの美紀。 1人の男を巡り、2人の運命が交錯する物語。 いや〜面白かった! 庶民の私は「貴族はいいな〜」と思うこともありますが、 貴族には貴族の苦悩があるんですねえ。 自分と似た環境で育った人と付き合う方がそりゃあストレスが少...
東京で生まれ育ったお嬢様の華子。 地方出身で叩き上げの美紀。 1人の男を巡り、2人の運命が交錯する物語。 いや〜面白かった! 庶民の私は「貴族はいいな〜」と思うこともありますが、 貴族には貴族の苦悩があるんですねえ。 自分と似た環境で育った人と付き合う方がそりゃあストレスが少ないし楽でしょう。 でも自分との違いを楽しむくらい余裕があった方が、人生がさらに豊かになるのかもしれません。 箱入り娘だった華子は自立への道を歩み始めて良かった。 美紀はただただカッコよかった!
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都会と田舎。東京とそれ以外。2つは大きく区分され、隔絶されている。美紀と華子は、生まれも育ちも正反対と言えるのに、そんな極端な価値観でのみ共通しているようだった。 いや、共通点はもうひとつ。女であることだ。 物語の終盤、友人である相楽さんを交えて3人で語らうシーンがあるが、そこで...
都会と田舎。東京とそれ以外。2つは大きく区分され、隔絶されている。美紀と華子は、生まれも育ちも正反対と言えるのに、そんな極端な価値観でのみ共通しているようだった。 いや、共通点はもうひとつ。女であることだ。 物語の終盤、友人である相楽さんを交えて3人で語らうシーンがあるが、そこでの彼女たちの主語デカっぷりがかなり引っかかった。女はこう、男はこう、社会はこう。しかし思い返せば、それは生きてきた環境があまりに違う彼女たちがどうにか連帯するために絞り出した共通項だったのかもしれないと思った。幸一郎という共通敵だけでは足りなかった。向き合い方があまりに違うから。むしろ、彼女たちの言葉を借りるならば、幸一郎は女同士を敵対させようとする男社会の罠だった。だから、あえて主語を大きく括り、男と、男が中心の社会、そしてそれに相対する女という構図を仮想したのだろう。 そう思うと、彼女たちはいずれも非常に強かだ。住めば都と言うように、生まれ育った環境は、どのような環境であろうと一定ぬるま湯のような優しさを孕んでいる。物心つく前から刷り込まれてきた「常識」がそのままの形で在るのだから、居心地はいい方が多数派であろう。ただ、何かきっかけがあったのか、はたまた生まれながらにしてそうだったのか、「常識」をそのまま飲み込めない、違和を覚えてしまう感性の持ち主だけが、そこから脱しようと藻掻くことになる。 幼少期には疑いもしなかった、そういう形の幸せもあるのだとわかっていながら、その幸せをほとんど掴んでいながら、自分の望みはそうでないと振り切って飛び出すのは、なるほどたしかに勇気のいることだ。本人としては限界で、なりふり構わず走り出した末の結果論だったのかもしれないが、どういう形であれ、新しい扉を開くことは財産であると思う。 もちろん、狭い世界で「常識」に従い幸せになろうとすることが悪いとは思わない。傍目から見たら愚かに映るかもしれないが、結局のところ本人が幸せならそれに勝るものはないからだ。そういう意味では、与えられた幸せでは満足できず、自らの生を求めた彼女たちは、酷く贅沢で、傲慢で、勇敢だったと思う。果たして、幸一郎と彼女たち、どちらが幸せなのだろうか。幸せは当人次第と言いながら、そんな意味のないことを考えてしまう。
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初読み作家だがかなり面白い。 成金とは一線を画すホンモノである華子が苦労しながら婚活し、結婚、その後を描くストーリー。 私は社会人からの上京のため本当の貴族との接点はおろか見たこともないが、これだけ高く描かれている解像度から察するに本当に慶應内部生と言われるような無意識に狭い輪の中で生きる人がいるのだろうと思った。 婚約者の幸一郎の本音で語らず自分の都合の良きようにコントロールしようとする雰囲気や、上京して東京という土地に縋りつこうとした美紀の一挙手一投足にリアリティがあり、かつテーマがしっかりした一冊だった。
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