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三度目の日本 幕末、敗戦、平成を越えて 祥伝社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 祥伝社 |
発売年月日 | 2019/05/01 |
JAN | 9784396115715 |
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三度目の日本
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三度目の日本
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強い日本、豊かな日本から、楽しい日本へ。諸悪の真因を「官僚主義」にあると言い切れる点は、長く官僚として国の中枢に勤めた著者ならではであり、なるほどと思った。
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幕末(1868)、敗戦(1945)、平成(2019)、日本の変革点、敗戦を論ずる。 敗戦とは、価値観の大転換、価値観を分解すると、美意識と倫理観に行き着く。 一度目の日本:明治維新の強い日本 二度目の日本:終戦後の日本、豊かな日本 三度目の日本:平成の日本、それは、楽しい日...
幕末(1868)、敗戦(1945)、平成(2019)、日本の変革点、敗戦を論ずる。 敗戦とは、価値観の大転換、価値観を分解すると、美意識と倫理観に行き着く。 一度目の日本:明治維新の強い日本 二度目の日本:終戦後の日本、豊かな日本 三度目の日本:平成の日本、それは、楽しい日本 堺屋太一の遺作 気になったことは以下です。 ・大阪万博、日本は何を見せるか、「規格大量生産の工業社会なる日本」であった。 ・第四次産業革命が生み出したもの、トランプのアメリカファースト、イギリスは、EU離脱。 まさに「規格大量生産の時代が終わった」ことを示している、 規格大量生産の実現が、「第三次産業革命」であった。次に起こる第四次産業革命は、多様性と大量性を両立させる作業革命。 その第四次産業革命の潮流の中で、日本がどうやって生き残るかそれが問題です。 ■二度目の日本:戦後日本 豊かさが戦後日本の価値観 安全・平等・効率を正義とするのが倫理観 官僚主導 5つの基本方針 ①東京一極集中 経済産業の中枢機能、情報発信機能、文化創造活動を東京に集めること ②流通の無言化 小売店より百貨店、百貨店よりスーパー、そしてコンビニ、流通の自動化、無人化を図っていくこと ③小住宅持ち家主義 郊外に小さい家を建てる、そのために、まず工場を立てること ④職場短属人間の徹底 終身雇用と、年功序列で会社人間になること ⑤全日本人の人生の規格化 学校を出たら、就職して、ローンで家をかって、年金を積み立てろという人生をスタンダードにすること 若い世代は変化してきた ①物欲の低下 ②未来への夢がない ③結婚しない、できない ■一度目以前の日本 江戸時代は、様式と協調に基づく安定、すなわち天下泰平 士農工商はあっても、その階級間の移動はきわめて自由だった つまり身分は固定されていても、身分間の移動は自由に行われていた 社会を安定させるためには、すべての人に少しの満足と大きな不満を与える 切捨御免:実際には、刀を抜いたら武士は切腹覚悟、切捨てなどできなかった。 軍隊の3つの定義がある ①他にずばぬけて強力な兵器を集団的に操作できる集団 ②自ら戦場で働くことを前提した組織であること ③自ら法律を作れる、軍事裁判ができる 日本も、西洋式の軍隊を造らなければならない⇒そのためには、莫大な費用がかかる⇒「富国強兵・殖産興業」 ■一度目の日本 20世紀になり、世界は「規格大量生産」の時代になっていた。 ①部品組み立て方式 ②ベルトコンベア方式 ③科学的管理法 第1次産業革命 石炭と鉄と蒸気機関 第2次産業革命 石油と電力 第3次産業革命 半導体とコンピュータ ■二度目の日本 一度目の日本をつぶしたのは、官僚主導であった。集団主義で責任をとらないシステム 官僚は消去法で可能性のある道だけを探る 太平洋戦争敗北により 精神主義から物質主義への価値観の変換 規格大量生産ができなかったことが敗因だ 一度目も二度目も官僚と報道機関の複合体が政治主導を骨抜きにしたことにはかわらない ■三度目の日本 官僚主導を止めることが第一の条件 政治主導を復活させることが第二の条件、政治主導とは、民主導ともいってもいい。 三度目の日本をどうつくるか ①少子高齢化 ②地方行政の破綻 ③大不況 ④国際情勢 ⑤第四次産業革命 ロボット、ドローン、自動運転、ビッグデータ、 日本の危機、人口減少にともなって、過疎化、耕作放棄、空き家激増、団塊の高齢化、医療費支出の増大 ロボットとAIのみではない、第四次産業革命をうまくつかって、「いのち輝く未来社会のデザイン」を三度目の日本で実現させよう 目次 はじめに 本当の危機がやってくる 第1章 「二度目の日本」は、こうして行き詰まった―私たちは今、ここにいる 第2章 第一の敗戦―「天下泰平」の江戸時代から「明治」へ 第3章 富国強兵と殖産興業が正義だった―「一度目の日本」の誕生と終幕 第4章 敗戦と経済成長と官僚主導―「二度目の日本」の支配構造を解剖する 第5章 「三度目の日本」を創ろう―2020年代の危機に乗り越えるために ISBN:9784396115715 出版社:祥伝社 判型:新書 ページ数:204ページ 定価:800円(本体) 発行年月日:2019年05月10日初版第1刷
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筆者の著書を読んだ経験はなかったが、中々現代日本の現状について、ズバズバと軽快に原因とどうあるべきかについて述べていく。元官僚であるから、特に現代の官僚主導、政治家すら官僚に頭が逆らえない体質への批判たるや抑えた表現などもなく、読んでいて面白さを感じる。なお本書の帯には遺稿と書か...
筆者の著書を読んだ経験はなかったが、中々現代日本の現状について、ズバズバと軽快に原因とどうあるべきかについて述べていく。元官僚であるから、特に現代の官僚主導、政治家すら官僚に頭が逆らえない体質への批判たるや抑えた表現などもなく、読んでいて面白さを感じる。なお本書の帯には遺稿と書かれており、筆者は2019年に83歳で亡くなられている。去り行く前に言いたい事は全部言っておくという意思も感じられる。 本書は日本を劇的に変えた出来事、明治維新、太平洋戦争での敗戦、そして今の世の中にはびこる夢の無い日本人の生き方について、その価値観の変化を流れるように解説していく。流れる様にという表現は、物事には原因と結果があり、何故そうなったのかについて人々の中にある「美意識」と「倫理観」の変化を元に解説していく内容が見事に流れるように進んでいくからだ。 筆者の半世紀も前の著作名から来た「団塊の世代」は現在でもなお大量かつ一括でやってくる労働人口の減少問題でもよく耳にする言葉だ。その様な社会構造の問題をズバリ表した言葉を残すだけあって、内容もわかりやすく一貫しており、前述の「価値観の変化」を中心に繰り広げられる文章は流れるように読みやすい。 必ずしも筆者が言う事象だけが原因とは言い切れないと感じながらも、はっきり自信をもって延べられていく事で、原因の一つでしかないかも、という読み手の感覚が、気にも止めない状態にどんどん引き込まれてしまう。 内容についてはその様な物なので空いた時間にスラスラ一気に読み終わってしまうだろう。著名な方でありながら私の様に、著作未読の方には一度読んでみるのも良いかもしれない(他の著作がどの様なものかは存じ上げないが)。
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