商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2019/03/07 |
JAN | 9784065147245 |
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商品レビュー
3.7
10件のお客様レビュー
「人外(にんがい)」(松浦寿輝)を読んだ。 面白い! アラカシの枝の股から滲みだした(神ともけだものともつかない)「それ」が、(何故か過去の記憶に囚われ)探し求める「かれ」とはたして出会えるのかどうか。 そして「世界」は滅びようとしている。 少し難解なところもあるけれどし...
「人外(にんがい)」(松浦寿輝)を読んだ。 面白い! アラカシの枝の股から滲みだした(神ともけだものともつかない)「それ」が、(何故か過去の記憶に囚われ)探し求める「かれ」とはたして出会えるのかどうか。 そして「世界」は滅びようとしている。 少し難解なところもあるけれどしだいに物語に惹きつけられていく。 印象深い文章をひとつだけ抜きだす。 『世界と世界ならざるものとの境界に身を置きその両方に魅了され引っ張られ、しかしどちら側にも身を落ち着けられずにいるものだけが知るせつなさでありやるせなさであるようにおもわれた。』(本文より) 〈あゝ、われわれの世界も滅びようとしているのかもしれないな〉と、思う。
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カワウソのような人外が、人間以上に意識を持って終末の世界を横断して行く。 何とも不思議で美しくて難しい本。 小説というより、詩を読んでる感じだった。
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読んでいて、小説ではない一つの世界を紐解いている感覚。 極端に句点の少ない長文がだんだんと心地良く、ずっと読んでいたいけれども、世界はうつろい、物語も終焉を迎える。 らせんと円、私・わたしたちと彼、存在と不在、意識と世界。 これから何度も読み続けたい。
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