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黒い炎 背徳についての七篇 中公文庫

880円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2018/08/21 |
JAN | 9784122065345 |
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黒い炎
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商品レビュー
4.4
7件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「背徳」という言葉が廃れてきて、「背徳感」も過去のものになってきた昨今、それでもゾクゾクヒリヒリする駆け引きを堪能しました。面白かった。 煙草も当たり前ならお妾さんも当たり前。妾の子を正妻が引き取るのもよくある事… 久生十蘭「姦」、永井荷風「二人妻」、小島信夫「黒い炎」、河野多恵子「雪」にとくにしんみり。 「姦」、電話口で一方的に喋ってるだけで、ある女への苛々が伝わってくるのが面白かった。結局会って話したくなったの!?というオチもいいです。 「二人妻」、昼は前の旦那、夜(夕)は新旦那とってこと…よくやります。期間重なってる○兄弟がこんな近くにいるのやだなぁ 「黒い炎」の複雑さ、「雪」の決定的に壊されてしまった主人公の心……と、バラエティに富んでいました。 「背徳」と「愛憎」は切り離せないもので、一度絡め取られるとなかなか断ち切れない。人の心は厄介なものですね……(初老の感想です) 追記:「裸体」で出てきた『実演』と、「黒い炎」で出てきた『黒黒・白黒』は同じようにアレやってるとこを見せるんじゃ…とおもう
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後ろめたき事ばかり…、悲しくなっちまう。あ、でもね。そこが面白いんですよね✴︎!✴︎後ろめたい気持ちがあるからこそ、読める、みたいなねー。あはは。
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背徳。それは、道徳に背く行為。甘美な響。 円地さんの文学忌に何か読もうと図書館蔵書検索して、なんとも興味深い一冊をお借りする。 なかなかの文士様達からの選書。 「裸体」永井家風 美しき裸体を持つ女性の奔放な生き方。 「原罪」円地文子 姑と息子と暮らす寡婦。妻子ある男性を愛している...
背徳。それは、道徳に背く行為。甘美な響。 円地さんの文学忌に何か読もうと図書館蔵書検索して、なんとも興味深い一冊をお借りする。 なかなかの文士様達からの選書。 「裸体」永井家風 美しき裸体を持つ女性の奔放な生き方。 「原罪」円地文子 姑と息子と暮らす寡婦。妻子ある男性を愛している。全てを捨てて男の子供を求める。 「姦」久生十蘭 “かしまし”って読むらしい。 うわっつ。大正くらいかな?女同士のマウント合戦。特に着物の描写と値踏みが現実的。最後は、平静を保つ女の勝ち。 「二人妻」永井家風 当時、地位のある男と結婚したら、お妾愛人、隠し子等当然だったのかしら。 互いに夫の女の影に悩む二人の友人。バレても疑われても、やめない夫達。最後は、まさかの同じ女を。 「紫と白」幸田文 夫が入った愛人宅へ乗り込んで「お帰りになってくださる?」もちろん、帰りました。 「雪」河野多恵子 これは、濃密な短編。河野さんの作品を読みたくなります。 愛人の産んだばかりの子を引き取る条件に別れさせた妻。2才になる自分の娘と愛人の子の子育て。 雪の日に妻は壊れる。そこから、始まる愛人の子の宿命。 そして、タイトルになった「黒い炎」小島信夫。 妻を病気で亡くした男は、同僚の男が気になる。 彼は妻子を愛している。彼の妻から夫婦関係の相談を受ける。そして、、、好きな男の妻と関係を持つ男。背徳感満点。 何が凄いかといえば、この作家さんの顔ぶれで全て読んだことが無かった。選者は、コミック“働きマン”(主人公の仕事ぶりが好きだった!)の安野モヨコさん。装画挿絵もご担当。各作家さんの全集を読んでいるみたい。どれだけ読んでるのでしょうか、感嘆でした。
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