商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2018/07/01 |
JAN | 9784101259628 |
- 書籍
- 文庫
暗幕のゲルニカ
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暗幕のゲルニカ
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商品レビュー
4.2
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ピカソの名画「ゲルニカ」を巡る製作に至る歴史と、その反戦への思いと、その思いが強すぎるがゆえに起こる陰謀の話。 ピカソが活躍していた頃、ナチスドイツがヨーロッパで猛威をふるっていた。 それはピカソの故郷であるスペインを攻撃し、何も責任のない市民も巻き込まれた地獄となった。 ...
ピカソの名画「ゲルニカ」を巡る製作に至る歴史と、その反戦への思いと、その思いが強すぎるがゆえに起こる陰謀の話。 ピカソが活躍していた頃、ナチスドイツがヨーロッパで猛威をふるっていた。 それはピカソの故郷であるスペインを攻撃し、何も責任のない市民も巻き込まれた地獄となった。 その様子を印象派的に作り上げたのがゲルニカであり、そのゲルニカは反戦の象徴として、世界をめぐり平和が戻ったスペインに展示された。 また、そのゲルニカを模したタペストリーは国連本部のロビーに展示されている。 時を隔ててアメリカで同時多発テロが勃発し、イラク戦争がはじまろうとしていた。 その時に国連本部で記者会見に応じたパウエル国務長官の後ろにゲルニカのタペストリーがあるはずだが、暗幕がかけられていた。 この本は、冒頭に下記のように書かれている。 「芸術は飾りではない。敵に立ち向かうための武器なのだ」 まさにこの本の書きたいことであることがわかる。 いい本に出会えました。
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最高だった!楽園のカンヴァスも良かったけどこれはさらに良い。読んだ後の考察も楽しい。記憶に焼き付いている9.11をきっかけに人生が変わった女性と、スペインの内戦の時代を生きたピカソの恋人ドラ、そしてテロ組織のリーダーの妻。それぞれが色々な思いと背景を持っていて、ゲルニカを巡るピカソの制作風景も描写されていて、何度でも楽しめると思った。当時は知らなかったけど、イラク戦争時に国連タペストリーに暗幕がかけられたのは事実だった。この本をきっかけに調べたら、当時は全く関心がなかったことに目を向けられたのでよかった。 (読書メーターからの転記)
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アートサスペンスという言葉に惹かれて購入したけれど、久しぶりに感情を揺さぶられた作品でした。 ゲルニカという作品は学生の頃に平和学習の資料で見たことがあります。人々や動物がもがき苦しむ姿が描かれており強いインパクトがある絵だなと思ってました。 今作ではゲルニカを巡る過...
アートサスペンスという言葉に惹かれて購入したけれど、久しぶりに感情を揺さぶられた作品でした。 ゲルニカという作品は学生の頃に平和学習の資料で見たことがあります。人々や動物がもがき苦しむ姿が描かれており強いインパクトがある絵だなと思ってました。 今作ではゲルニカを巡る過去と今の2つの視点からストーリーは描かれていて、ゲルニカは誰のものでもなく私たち全ての平和を願う人のものであるという言葉がとても心に残りました。 芸術の力で血を流さずに戦争や負の感情に立ち向かおうという強い想いをこの作品からは感じて物語のクライマックスを読んだ時に思わず涙が溢れてしまいました。 ピカソのゲルニカに込めた強い平和への想いがいつか実現することを願ってしまう作品でした。
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