暗幕のゲルニカ の商品レビュー
ピカソの生きた時代と主人公の現代を行き来する形で物語は進んでいく。戦争と平和とは? 芸術は誰のものでもない自由であり時代を映す鏡であると言う事を考えさせられる話でした。 少々、時代背景が難しいですが読みやすい作品です。
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※このレビューにはネタバレを含みます
MoMAのキュレーターである日本人女性の視点から描いた現代パートと、ピカソの恋人で共に第二次世界大戦を経験したドラ・マールの視点から描いたパートで構成されている。 文章自体は読みやすいが、それぞれのパートの中身が、こういうことがあった、経緯はこういうことだった…という構成が繰り返し使われており、また過去に戻るのかよ…という読み物としての飽きはあった。あとは原田マハってこんなにポエミーだっけ…と思ったりした。 全体として、「ゲルニカ」という作品やアートが持つパワーやメッセージ、アートの役割といったところを教えてくれる作品ではあるが、現代社会においても変わらない部分はありつつ、与える影響の大きさやメッセージの伝わり方は変化しているのだろうなと思う。 インターネットで自分の好きなものを好きなだけ見れる時代、多種多様な考え方が否定されにくい時代に、アートに自分から触れに行ったり、戦争という心に負担を与えるものにどれだけの人がエネルギーを使って向き合えるのか、疑問に思う。
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MoMAのキュレーター八神瑤子とピカソの恋人で写真家のドラ・マールの2つの視点で物語が進み、時代は違えどアートの力で戦争そのものと闘う2人に、この先いつ起こってもおかしくない戦争との向き合い方について考えさせられた。フィクションとノンフィクションの境界線が絶妙だった。
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10時間のフライトをどう過ごそうかと思い、空港の本屋で原田マハの棚を見ると、まだ読んでいない分厚めの本を発見し、すぐに購入した。 サスペンスと書いてあったが、あまりサスペンスな感じはしなかったので、そこは期待外れ。 しかし、さすが原田マハで、私の好きな話だった。 第二次世界大戦に...
10時間のフライトをどう過ごそうかと思い、空港の本屋で原田マハの棚を見ると、まだ読んでいない分厚めの本を発見し、すぐに購入した。 サスペンスと書いてあったが、あまりサスペンスな感じはしなかったので、そこは期待外れ。 しかし、さすが原田マハで、私の好きな話だった。 第二次世界大戦について、学校で習ったことくらいしか知らなかったので、当時の人々についての描写が目に新しく、興味深かった。 また、ピカソについて今までそこまで興味がなかったので、美術界でそこまで偉大な存在だと考えられているのに驚いた。ピカソの展示を見に行きたいなと思った。やはり、原田マハの本は私に新たな興味を持たせてくれる。 ドラがとても魅力的なキャラクターだった。少し急いで読んだので、また読み返したい。
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ドラ.マールと瑤子、時を超えてピカソに心を奪われた二人の物語。 続けて2回読みました。 一私たちは断固戦う。戦争と。テロリズムと。負の連鎖と。私たちは、ピカソの遺志を継いで、アートを通して戦うのだ。 今こそ指導者たち、私たちは〈ゲルニカ〉と向き合う時ではないかと感じます。
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読み応えがあった。『楽園のカンヴァス』の登場人物がしれっと出てきたり、実在と架空の人物が混在していたり、史実とフィクションのバランスだったりと面白い仕掛けがたくさん。 〈ゲルニカ〉が戦争を題材にした作品とは知っていたけど、こんな経緯で描かれていたとは知らなかった。 国際情勢が揺...
読み応えがあった。『楽園のカンヴァス』の登場人物がしれっと出てきたり、実在と架空の人物が混在していたり、史実とフィクションのバランスだったりと面白い仕掛けがたくさん。 〈ゲルニカ〉が戦争を題材にした作品とは知っていたけど、こんな経緯で描かれていたとは知らなかった。 国際情勢が揺らいで戦争が身近に迫りつつある今これを読めたのは大きいと思う。内容はさすが原田マハさん、最後に物語が綺麗にまとまって、できすぎてるなと思っちゃうくらい。 でもラストは唐突な終わり方に感じた。
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今の世の中とも繋がる内容で、考えさせられる話だった。 原田さんのアート小説、まだまだたくさん読んでみたいと思った。
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スペイン旅行でせっかくだからゲルニカを見に行こうと思い、何か事前に知識が得られる小説がないかなと思料していたときに思い出した一冊。 この小説のおかげでアートや美術館に対する関わり方が変わった。大感謝。 今まではアートを見ても色が綺麗だな〜とか何が良いのかわからんくらいの感想しか持...
スペイン旅行でせっかくだからゲルニカを見に行こうと思い、何か事前に知識が得られる小説がないかなと思料していたときに思い出した一冊。 この小説のおかげでアートや美術館に対する関わり方が変わった。大感謝。 今まではアートを見ても色が綺麗だな〜とか何が良いのかわからんくらいの感想しか持てなかった。この小説によって、美術館で働く人や収益モデル、そして何より画家ひとりひとりに人生のストーリーがあったことに気づかされた。アートに対するとっかかりができた。 この小説を読んだ後に本物のゲルニカを見に行けたことは一生の財産になった。ピカソの制作過程に想いを馳せたり、ドラマールさんが撮った写真や泣く女の展示を見つけて興奮したり。 面白かった。原田マハさんの他の作品も読む。
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ピカソの彼女であるドラ目線と、現在の瑶子目線で話が進んでいきます。 ピカソの時代は、戦争の時代で、ヒトラーがヨーロッパを侵攻し始め、第二次世界大戦が始まろうとしているとき。 一方、瑶子の時代は、アメリカのツインビルに飛行機が突っ込む、同時多発テロのとき。 両方とも戦争の時で...
ピカソの彼女であるドラ目線と、現在の瑶子目線で話が進んでいきます。 ピカソの時代は、戦争の時代で、ヒトラーがヨーロッパを侵攻し始め、第二次世界大戦が始まろうとしているとき。 一方、瑶子の時代は、アメリカのツインビルに飛行機が突っ込む、同時多発テロのとき。 両方とも戦争の時で、暴力に対して暴力で返そうとしている政治家たち。 それに対し、芸術でも訴えることができる‼️(しかも、死者も出ない)という、反戦の話です。 ただ、悲しいことに、現在も戦争がなくなってませんね。
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アートに絡めて史実と虚構を織り交ぜながら語られる物語は、他の著作同様素晴らしい。ただ、本作はあまりに有名なアート作品である分、以前に読んだ著作(リボルバー、楽園のカンヴァス)のように虚実境界が曖昧なワクワクミステリー感は少ない。どちらかと言うとサスペンス寄りで政治色、メッセージ性...
アートに絡めて史実と虚構を織り交ぜながら語られる物語は、他の著作同様素晴らしい。ただ、本作はあまりに有名なアート作品である分、以前に読んだ著作(リボルバー、楽園のカンヴァス)のように虚実境界が曖昧なワクワクミステリー感は少ない。どちらかと言うとサスペンス寄りで政治色、メッセージ性が強い。解説も池上彰氏。作品の時代と主人公の現代を交互に描く構成や語られるメッセージも既視感あり、読んだ順番の問題もあるが個人的にはもう一つ。 「楽園のカンヴァス」の登場人物が出てきたり、「本日はお日柄もよく」ばりのスピーチ上手は作者ならではでフフッとなる。
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