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潜伏キリシタンは何を信じていたのか
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2018/02/22 |
JAN | 9784044003456 |
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潜伏キリシタンは何を信じていたのか
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商品レビュー
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11件のお客様レビュー
潜伏キリシタンは命がけで信仰を守り通したという「物語」は世界遺産登録で一層浸透している。しかし潜伏キリシタンが信仰したものは、キリスト教というよりむしろ伝統的な神仏信仰、もしくは土着の先祖崇拝に近いものだった。教えを伝える「専門家」がおらず、聖書のような「聖典」もない状況では、教...
潜伏キリシタンは命がけで信仰を守り通したという「物語」は世界遺産登録で一層浸透している。しかし潜伏キリシタンが信仰したものは、キリスト教というよりむしろ伝統的な神仏信仰、もしくは土着の先祖崇拝に近いものだった。教えを伝える「専門家」がおらず、聖書のような「聖典」もない状況では、教えも儀礼も変容してしまうという指摘。丸や(マリア)や出臼(デウス)、オラショなどの「入れ物」は残ったが、信仰の本質は失われていた。 現代日本のキリスト教徒に比べ、戦国時代のキリシタンの数がとても多いのが不思議だったが、お殿様に命じられてよくわからないままキリシタンになった農民たちがほとんどだったというのに納得。大名や武士などのインテリ層が力と幸運に惹かれてキリシタンとなったが、その多くは望んだ幸運が得られなければすぐに方向転換した。むしろ農民のなかに形としてのキリシタンが残っていった点が興味深い。これを著者は先祖崇拝と位置付ける。
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禁教の時代に仏教を隠れ蓑にして命がけで信仰を守り通したとされる潜伏キリシタン。 しかし導く者もなく、日本人には馴染みのない用語も多い教えを、識字率も高くない平民が正しく伝え信仰していたのだろうか。 信仰を否定するものではない。彼らがどういった経緯でキリシタンとなり、何を守ってきた...
禁教の時代に仏教を隠れ蓑にして命がけで信仰を守り通したとされる潜伏キリシタン。 しかし導く者もなく、日本人には馴染みのない用語も多い教えを、識字率も高くない平民が正しく伝え信仰していたのだろうか。 信仰を否定するものではない。彼らがどういった経緯でキリシタンとなり、何を守ってきたのかを紐解いていく本だ。 禁教が解かれ宣教師と邂逅し、正しいカトリックの教えに帰った者たちもいる。が、先祖からの教えをそのまま受け継ぐ者もいる。 潜伏キリシタンとカクレキリシタンの違い、オラショの解読、信仰の対象となったものなど、実に興味深い内容だった。 ただ、最終章の「日本ではなぜキリスト教徒が増えないのか」というのは少し疑問。 新興宗教団体の人数の増加を挙げてこれだけ世間に受け入れられているというが、そうではないように思う。 それこそ家族が引きずり込まれるからだろうし子供は否応なしに入れられるからなのでは。 敬虔で教義がそのままでなければならないという厳しいイメージがあるキリスト教が受け入れられるためには、日本人の先祖崇拝を受け入れて土着化が必要とあったが、それこそキリスト教とは異なるものと著者が提示したカクレキリシタンの姿なのではないのかと思う。
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いわゆる隠れキリシタンと呼ばれた人たちについて、考察を深める一冊。著者が述べるように、「禁教期においてもひたすら純粋なカトリック信仰を守り抜いた」、と世間で流布されがちな、多分に浪漫的なイメージに一石を投じる。というより、この著作を読めば、いかにそれが誤った見方なのか(この著者の...
いわゆる隠れキリシタンと呼ばれた人たちについて、考察を深める一冊。著者が述べるように、「禁教期においてもひたすら純粋なカトリック信仰を守り抜いた」、と世間で流布されがちな、多分に浪漫的なイメージに一石を投じる。というより、この著作を読めば、いかにそれが誤った見方なのか(この著者の説も一つの説であるという前提はあるとしても)、ひしひしと伝わってきます。じゃあどんな存在なのかって、それはもうこれを読むしかないでしょう。終章では、例えばちまたには膨大な数のキリスト教系の学校があるにも関わらず、なぜにキリスト教人口は増えないのか(実に日本の全人口の1%にも満たないという)?という疑問に直截に切り込む。読み応えのある一冊だ。
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