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戦前日本のポピュリズム 日米戦争への道 中公新書2471
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戦前日本のポピュリズム 日米戦争への道 中公新書2471

筒井清忠(著者)

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戦前日本のポピュリズム 日米戦争への道 中公新書2471

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2018/01/01
JAN 9784121024718

戦前日本のポピュリズム

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商品レビュー

3.8

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2026/06/12

戦争によって最も過酷な犠牲を強いられるのは、結局のところいつの時代も一般の国民である。ならば、あの破滅的な太平洋戦争の真の責任は、一体誰が負うべきなのだろうか。 東條英機をはじめとするA級戦犯たちに戦争責任がある、と考えるのは歴史の教科書通り、ごく常識的な見方だ。また、軍部の暴走...

戦争によって最も過酷な犠牲を強いられるのは、結局のところいつの時代も一般の国民である。ならば、あの破滅的な太平洋戦争の真の責任は、一体誰が負うべきなのだろうか。 東條英機をはじめとするA級戦犯たちに戦争責任がある、と考えるのは歴史の教科書通り、ごく常識的な見方だ。また、軍部の暴走が泥沼の戦火を開いたのは紛れもない事実なのだから、「陸軍に責任がある」とするのも筋が通る。さらには、最後は天皇の一言(聖断)によって降伏へと舵を切ったのだから、そもそも開戦の引き金を引いたのもまた天皇の意志だったと考えるのも、自然な推理ではある。 だが、もしも、だ。「神国日本が負けるはずがない」と盲信し、戦争という究極のエンターテインメントに熱狂して、開戦を狂気のごとく後押ししていたのが、他ならぬ「国民自身」だったとしたらどうだろうか。 そして、その国民感情を「これでもか」と煽り立てた、当時のメディアの存在も絶対に見逃せない。排外主義を叫び、戦争を煽れば煽るほど、新聞が刷れば刷るほど売れたという、醜くも生々しいビジネスの現実がそこにはあったのだ。 ところで、昨今よく耳にする「ポピュリズム」という言葉は、日本語では大衆主義や人民主義、あるいは衆愚政治、大衆迎合主義などと訳されている。有権者に都合の良いことだけを並べ立て、人気を煽る小賢しい政治姿勢のことだ。 本書において著者は、それを「劇場型大衆動員政治」という現代的な言葉で定義づけ、日露戦争直後の「日比谷焼き打ち事件」から太平洋戦争の開戦に至るまでの、歴史の象徴的な事件を紐解いていく。「我々は軍部や政治指導者に騙された哀れな被害者だ」と言い切ることで、自らの責任をご破算にしようとする国民。 しかし、本当に大衆に罪は無かったと言い切れるのか。それこそが、本書が突きつけてくる極めて刺激的な問題意識である。天皇を中心とした神の国という思想を拡大解釈し、人々を不幸のどん底へと導いたあの狂気。その片棒を担いでいたのは、実はマスコミの報道に踊らされていた、普通の市井のおじさんやおばさんたちだったのかもしれないのだから。 ただ、問題提起がこれほど鋭利で魅力的であるだけに、肝心の個々の事件の解説が、どこか平板でダイナミックさに欠けているのは実にもったいない。まるで学校教育の教科書をそのまま読まされているような大人しい記述が続き、読者を歴史の激流へと引き込むような「迫力」には乏しいのだ。読んでいて途中で少し飽きが来てしまったのは、誠に残念であった。 メディアのカタカナ外来語やSNSの氾濫に翻弄される現代の我々もまた、うかうかしていると、この「劇場型政治」の客席で大喜びしながら、次の破滅へのカウントダウンに拍手を送ることになりかねない。

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2026/02/24

まえがき 第1章 日比谷焼き打ち事件 第2章 大正期の大衆運動 第3章 朴烈怪写真事件 第4章 天皇シンボルとマスメディア 第5章 統帥権干犯問題と浜口雄幸内閣 第6章 満州事変とマスメディアの変貌 第7章 五・一五事件裁判と社会の分極...

まえがき 第1章 日比谷焼き打ち事件 第2章 大正期の大衆運動 第3章 朴烈怪写真事件 第4章 天皇シンボルとマスメディア 第5章 統帥権干犯問題と浜口雄幸内閣 第6章 満州事変とマスメディアの変貌 第7章 五・一五事件裁判と社会の分極化 第8章 国際連盟脱退と世論 第9章 帝銀事件 第10章 天皇機関説事件 第11章 日中戦争の開始と展望に見るポピュリズム 第12章 第二次近衛内閣・新体制・日米戦争 おわりに あとがき 参考文献

Posted by ブクログ

2024/07/30

戦前日本の政治動向を、マスメディア、特に新聞の影響力を軸に描き出す。日比谷焼き討ち事件の時から、新聞記者がその騒動の直接的な担い手であったことに驚く。その後の各時局における記事の書きぶりも自在に紹介され、普通選挙時代に展開された新聞の扇動的な役割を活写している。戦前ポピュリズムの...

戦前日本の政治動向を、マスメディア、特に新聞の影響力を軸に描き出す。日比谷焼き討ち事件の時から、新聞記者がその騒動の直接的な担い手であったことに驚く。その後の各時局における記事の書きぶりも自在に紹介され、普通選挙時代に展開された新聞の扇動的な役割を活写している。戦前ポピュリズムの具体的な展開を見るにつけ、現代と重なる部分の多さに薄ら寒さを感じる。今まさに読まれるべき本だと思う。

Posted by ブクログ

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