![アーレントと二〇世紀の経験](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001895/0018957333LL.jpg)
![](https://content.bookoff.co.jp/assets/images/banner/campaign/limited/blank-750-120.png)
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 慶応義塾大学出版会 |
発売年月日 | 2017/09/01 |
JAN | 9784766424409 |
- 書籍
- 書籍
アーレントと二〇世紀の経験
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
アーレントと二〇世紀の経験
¥3,960
在庫あり
商品レビュー
0
1件のお客様レビュー
財産とは本来、たとえば「自分の家をもつ」ことがそうであるように、各人に「世界の中に自分固有の場所」を与える機能をもつ。すなわち財産を所有することは、公的領域とは区別された「私的領域」を確保し、個人が尊厳ある生を送るための不可欠の条件なのである。しかし近代資本主義の勃興とともに、財...
財産とは本来、たとえば「自分の家をもつ」ことがそうであるように、各人に「世界の中に自分固有の場所」を与える機能をもつ。すなわち財産を所有することは、公的領域とは区別された「私的領域」を確保し、個人が尊厳ある生を送るための不可欠の条件なのである。しかし近代資本主義の勃興とともに、財産は互換可能な商品となり、社会的な「富wealth」の蓄積過程へと徴用されていったのであり、その結果、人々は社会から隠れて生きるための私的領域を奪われ、剥き出しの労働力として「社会的なものの過程」にますます駆り立てられてゆくことを余儀なくされている。市場原理が財の適正な配分を実現して「個人の自由を守る」、などという「自由主義的経済学者」の「楽観主義」は、アーレントから見れば、何の根拠もない寝言にすぎない。今日個人の自由を脅かしているのは「国家ではなく社会であり」、個人の自由を保証するものは「国家」を措いてないのである。
Posted by