商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2017/10/01 |
JAN | 9784022630650 |
- 書籍
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これが人間か 改訂完全版
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これが人間か 改訂完全版
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事実は小説より奇なりというが、想像を絶する体験談 証言として自分が見聞きしたものしか記述せず、そこに意見もほとんど載せなていない、淡々とした灰色の文章 終わりという名の希望にさえ光が見えなかった 1973年、改訂版に収録された若い読者に答えるはラーゲルから28年後、収容所は世界...
事実は小説より奇なりというが、想像を絶する体験談 証言として自分が見聞きしたものしか記述せず、そこに意見もほとんど載せなていない、淡々とした灰色の文章 終わりという名の希望にさえ光が見えなかった 1973年、改訂版に収録された若い読者に答えるはラーゲルから28年後、収容所は世界各地にあった 2024年 まだある
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最初にタイトルから連想したのは、強制収容所に入った人間の外見の変化だった。木の枝みたいに痩せて、目がガラス玉のようになって、まるで人間じゃないみたいだ、という意味かと思っていた。(「物みたいに扱われるうちに人間の尊厳を失う」というのは著者も言っているけど) でも、そうではなかった...
最初にタイトルから連想したのは、強制収容所に入った人間の外見の変化だった。木の枝みたいに痩せて、目がガラス玉のようになって、まるで人間じゃないみたいだ、という意味かと思っていた。(「物みたいに扱われるうちに人間の尊厳を失う」というのは著者も言っているけど) でも、そうではなかった。極限の状況を生き延びるために野生動物に戻っていく人間(作者自身も含む)を目の当たりにした、作者の驚きと失望の声だった。 これまでに読んできた強制収容所の体験記は「逆境に置かれても挫けず、高尚な精神を保って生き延びた」というものばかりだった。(立派なことだと思う) けれど、この本の著者は、科学者であり政治活動家であったにも関わらず、盗みははたらくわ、セコい商売するわで、手を汚しまくる。 そんな自分を正直に、後悔や反省の感情も交えず、淡々と書いてくれているからこそ、胸にずんと響いた。「意識高い系」な人でもコソ泥に落としてしまうのが、強制収容所なんだと。 読んでいて1番苦しかったのは、収容所に捨ておかれ、ソ連軍に見つかるまでの10日間。独軍の支配から解放された途端、憑き物が落ちたように人間らしい思いやりや団結力を取り戻す著者たち。しかし、同じ棟の仲間や周りの人間たちはバタバタと死んでいく。死体の山ができる。解放=希望ではないことが辛かった。
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かれらは人間ではない。 そこには一日に何万も の人間を焼く焼却炉が あった。 三才の少女エミーリア が、 好奇心に溢れ朗らかで 見えっぱりで頭のよい 少女が、 一顧だにされずガス室 に送られて、 呆気なく殺されていく。 活発な少女の姿が幼き 日の娘の面影と重なり、 胸...
かれらは人間ではない。 そこには一日に何万も の人間を焼く焼却炉が あった。 三才の少女エミーリア が、 好奇心に溢れ朗らかで 見えっぱりで頭のよい 少女が、 一顧だにされずガス室 に送られて、 呆気なく殺されていく。 活発な少女の姿が幼き 日の娘の面影と重なり、 胸が塞がりました。 体験した者にしか綴れ ない貴重な記録書です。 戦争がもたらす悲劇を 心に深く留めて・・・。
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