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星ちりばめたる旗
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星ちりばめたる旗

小手鞠るい(著者)

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星ちりばめたる旗

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ポプラ社
発売年月日 2017/09/15
JAN 9784591155745

星ちりばめたる旗

¥1,870

商品レビュー

4.4

17件のお客様レビュー

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2023/08/30

山崎豊子さんの二つの祖国を思い出しました。 子どものころは、好奇心も手伝ってか、昭和時代のことを知りたいと思って様々な情報に触れるようにしていました。 が、大人になってからは祖国や世界の残酷な過去を知ることは恐ろしく、積極的な接触はできませんでした。 ただ、やはり思うことは、...

山崎豊子さんの二つの祖国を思い出しました。 子どものころは、好奇心も手伝ってか、昭和時代のことを知りたいと思って様々な情報に触れるようにしていました。 が、大人になってからは祖国や世界の残酷な過去を知ることは恐ろしく、積極的な接触はできませんでした。 ただ、やはり思うことは、わたしたちにできる唯一のことは、歴史を知るということです。知らないことは幸せなことですが、真実が何なのか事実が何なのか、知ることから始めなければいけません。

Posted by ブクログ

2023/06/17

小手毬さん作品は、あまり触れてこなかった。 ふと手に取ったこの作品がいかなる展開、ポリシー、作者のメッセージを持っているか感慨で胸が熱くなり、読後、しばし喧騒から解き放たれての思いにふけった。 山崎氏作品でも知られた日系2,3世の苦悩、強制収容所の実態、彼カノジョらのアイデンテ...

小手毬さん作品は、あまり触れてこなかった。 ふと手に取ったこの作品がいかなる展開、ポリシー、作者のメッセージを持っているか感慨で胸が熱くなり、読後、しばし喧騒から解き放たれての思いにふけった。 山崎氏作品でも知られた日系2,3世の苦悩、強制収容所の実態、彼カノジョらのアイデンティティの揺らぎがここでも語られている。 戦後の生まれとはいえ、兄や姉から配給時代の話を聞くくらいで詳細は、このような作品を通じて知るだけ・・戦争は遠くなったといわれるゆえんだろうか、今では生き証人が激減している、 従軍し参戦した父は、ご多分に漏れず一言も語らず逝った。 子供、学生時代学んだ現代史は今思うと都合の良いような教育で伝えられていたと思える。 安保闘争、首脳外交、国会論議・・して改憲が叫ばれ 、パワーポリティックスを思うと、何が正解なのか読めない。 ただ思うのは【平和は勝ち取るものでも、声なき民をそっかに置くものでもない。ただ、無能無策の元で棚ぼたで得られるものではない】ということ。 最近頻回に見る東欧、北欧の映画。かつて見聞きしてきた欧米の価値観が近視眼的であったことを今更ながら気づかされる。 作品に出てくる「何者でもないものとして生まれてきた小さき者が、何者かになろうとし懸命に努力し、結局何者にもなれないまま死んでいったとしても、その人が生きてきた時間は、決して無駄なものではないのです…一瞬であったかもしれないけれど、確かに輝きを放っていた星なのです。・・その営みを、その儚い運命を、私は尊く美しいものだと思っています」に作者の想いが収れんされていると嚙み締めた。

Posted by ブクログ

2023/05/04

1904(明治37)年にアメリカに移民した大原幹三郎を祖とする家族三代の物語です。 メインとなるのは幹三郎の妻の佳乃であり、その子のハンナと孫のジュンコの3人の女性です。 皆さんの評価は高い。しかしそこには背景となった日系移民について、この本で初めて触れた人が多い為では無いかと思...

1904(明治37)年にアメリカに移民した大原幹三郎を祖とする家族三代の物語です。 メインとなるのは幹三郎の妻の佳乃であり、その子のハンナと孫のジュンコの3人の女性です。 皆さんの評価は高い。しかしそこには背景となった日系移民について、この本で初めて触れた人が多い為では無いかと思います。 家族三代の物語として見た場合、描かれてきた登場人物像がくるりと姿を変える様な事がしばしば起こり、結構なキャラの脇役像も、なぜそこまで娘が反抗的になったのかとか、暴行を受けて言語障害になった伯父がどう日常を生きていたのかなど、どうも未消化な所が多く、色んな所でアレ?アレ?と思いながら読んでいました。 ============== 再渡航と家族の呼び寄せ以外の日本人の移民が禁止された後に、米国に移住した男性と写真・履歴書などだけで、実際に会うことなく婚姻届けを出し、妻として渡航した女性たち「写真花嫁」、日本人の土地所有を禁止した「排日土地法」、太平洋戦争開戦後に在米日系人を収容した「日本人強制収容所」であり、日系人で構成されヨーロッパ戦線で奮戦した「442連隊」など様々な話題が、物語の主要な背景として描かれています。 私の大叔父(祖父の長兄)は幹三郎の一年前、1903年にカリフォルニアに移民しました。主人公と違うのは一旦ハワイへ移民し、その後に転航している事。夫婦での移民であり、ハワイで生まれた娘を連れていた事などです。また、この物語の主人公・佳乃は1916年に写真花嫁として幹三郎の元に嫁入しますが、私の大叔母二人はそれぞれ1910年と1918年に写真花嫁として渡米しています。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E7%B3%BB%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%BC%B7%E5%88%B6%E5%8F%8E%E5%AE%B9#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Florin,_Sacramento_County,_California._A_soldier_and_his_mother_in_a_strawberry_field._The_soldier_._._._-_NARA_-_536474.jpg 442連隊に志願した息子が強制収容される母を手伝いに帰って来たところを写し、「日本人強制収容」の悲劇を示す写真としてしばしば用いられるこの写真の人物は、1910年に移民した私の大叔母です。(この本の中で佳乃の息子は強制収容後に志願しますが、大叔母一家の場合はそれ以前に志願していたようです。) そんなことも有って知識はあったのですが、もう少しリアルな生活イメージが得られればと手に取った本です。ただ、主題は家族の物語であり、背景として描かれるために、私の知識から大きく変わる事はありませんでした。 忘れたならないのは、日本においても大戦中に米・英・仏人などの強制収容が有り、米国における日本人と同等の扱いを受けていた事です。つまり、この類は米国、あるいは日本といった国や人の問題では無く、「戦争」が引き起こす悲劇だという事です。

Posted by ブクログ

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