俳句の図書室 角川文庫

堀本裕樹(著者)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2017/04/01
• JAN: 9784041049341

商品レビュー

2022/05/23

歴史的名句から近年の秀句までを例に挙げ、様々な季語、表現技法や俳句基礎知識の解説と共に分かりやすく読み解いている。芥川賞を獲った又吉直樹との巻末対談も魅力的で、表紙もキャッチーなので、夏の角川文庫のフェアー本として広く読まれて欲しいと思える。これはまだ俳句に出会っていない人、興味が少しでもある人にとっては気軽に読めて、自然と暗唱したくなり、俳句の入り口に知らぬ間に立っている、そんな一冊だ。

2021/01/08

クリスマス「君と結婚していたら」堀井春一郎
おい癌め酌みかはさうぜ秋の酒　江國滋
秋鯖や上司罵るために酔う　草間時彦
俳句のあとに筆者の解説が入る。表紙も今の子に受け入れられる絵柄だし、俳句も解説も良かった。
小学校高学年なら読めそうなので是非入れたいと思う。

2020/11/24

・しんしんと寒さがたのし歩みゆく
・クリスマス「君と結婚していたら」
・ふだん着でふだんの心桃の花
・せつせつと眼まで濡らして髪洗ふ
・見られれば歌うのやめる寒の明け
・秋風や模様のちがふ皿
・雲雀 落ち天に金粉残り
・さやけくて妻とも知らずすれちがふ

印象的な句がたくさん紹介されていた。俳句の鑑賞は超初心者なので、楽しんだり頭を悩ましたり、よくわからなかったり……思ったよりも時間が掛かってしまったが、鑑賞しながら技法や季語を少しずつ覚えていくことができた。俳句は宇宙も微細なものも１７文字で表現できるの、本当にすごい。ちょっと感動しちゃってる。