商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2017/03/13 |
JAN | 9784062903394 |
- 書籍
- 文庫
明日なき身
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明日なき身
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商品レビュー
3.7
4件のお客様レビュー
生活保護受給高齢者の日常。結構凄絶だが飄々とした文章。コンビニ店員への執着、段ボールを燃やしてボヤのインパクト。現在消息不明とあるがどういう経緯でそうなのだろう。
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私小説。ホームレス一歩手前の凄絶な日常を淡々と描いている。読みながら終始、出版社と著者と読者、この三者結託して織りなす悪趣味な事業に自分も今まさに荷担しているかのような居心地の悪さを感じ続けた。現代が舞台ということもあるだろう。大正昭和の私小説ならば、金銭感覚や生活様式の違いから...
私小説。ホームレス一歩手前の凄絶な日常を淡々と描いている。読みながら終始、出版社と著者と読者、この三者結託して織りなす悪趣味な事業に自分も今まさに荷担しているかのような居心地の悪さを感じ続けた。現代が舞台ということもあるだろう。大正昭和の私小説ならば、金銭感覚や生活様式の違いからフィクションと変わらない心持ちで読むことができるだろうから。280円の鉢植えを買うことも躊躇う作家が書いた私小説を、1650円払って読む人がいる。しかも著者は行方知れずなので、出版社から著者に利益が回ることは無いのだ。 「作品」としては、「ムスカリ」が良かった。青い小さな花の存在が鮮やかで、救いがある。次の「ぼくの日常」はしっちゃかめっちゃかで、ちょっとよく分からない。「明日なき身」「火」は出来が云々という以前に内容が壮絶すぎて…しかしこれも紛れもない現代の現実なのだ。私自身、もしかしたら何十年か後にこの様な身の上となるかもしれない。最後の「灯」は生活保護ビジネスに呑み込まれてしまった著者の、諦めまじりの空虚な日常。作品としてはこれも良い。しかし文字通りこれが最後なのだと考えると、言いようのない寂しさを感じる。
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スペースでお話をしていた時に知りました。3度の離婚の末、生活に困窮し、生活保護と年金で生きる日々。その生活はあまりにも壮絶だ。けれども彼の筆からは悲愴感は感じられず、淡々と描かれている。ここに書かれた貧困は決して著者だけの苦しみではなく、今の日本社会に蔓延する病だと感ずる。生活保...
スペースでお話をしていた時に知りました。3度の離婚の末、生活に困窮し、生活保護と年金で生きる日々。その生活はあまりにも壮絶だ。けれども彼の筆からは悲愴感は感じられず、淡々と描かれている。ここに書かれた貧困は決して著者だけの苦しみではなく、今の日本社会に蔓延する病だと感ずる。生活保護の問題、貧困ビジネスなどの問題が透けて見える。その点に置いても本作は究極の「私小説」だと 思う。現在、著者は消息不明とのこと。一体何処で何をしているのだろう。彼の無事を祈る。
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