商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2017/02/02 |
JAN | 9784041041956 |
- 書籍
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海に向かう足あと
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海に向かう足あと
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商品レビュー
3.2
15件のお客様レビュー
ミサイル攻撃がなくても、地震国に暮らしている以上、常に危機にはさらされているはずなのだけれど、どこか他人事のように感じている(そうでなければ生きていけないとも思うけれど)。 「我々がやってきたことの報いだな…歴史にも学ばず、警告にも耳を貸さず、現実に起きていることに目を閉ざして...
ミサイル攻撃がなくても、地震国に暮らしている以上、常に危機にはさらされているはずなのだけれど、どこか他人事のように感じている(そうでなければ生きていけないとも思うけれど)。 「我々がやってきたことの報いだな…歴史にも学ばず、警告にも耳を貸さず、現実に起きていることに目を閉ざしてきた、その結末ということか」 "この世にはまだ―よりよいことを選択しながら生きて行く可能性が残されている" 「―結局、我々は『よりよいこと』を選択せずに、ここまで来てしまったのだ。」 地震のような不可避のことはともかく、戦争のような人的なことで世界が滅ぶことのないように、と改めて思いました。
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作中にも出てくる「渚にて」とまったく同様の印象を受けた。だらだらと続くたいして面白くもない日常の風景描写と、終末を受け入れた際の静かな絶望とが、何の希望もなく描かれる。それでもヨット好きにはもしかして面白いのだろうか?絵空事としか思えない三日月島のリゾートホテルの描写や、クルーの...
作中にも出てくる「渚にて」とまったく同様の印象を受けた。だらだらと続くたいして面白くもない日常の風景描写と、終末を受け入れた際の静かな絶望とが、何の希望もなく描かれる。それでもヨット好きにはもしかして面白いのだろうか?絵空事としか思えない三日月島のリゾートホテルの描写や、クルーの中に政府の研究機関で働く人がいたりする設定も受け入れ難く、途中ではさまってくるメール文章もわざとらしくて萎えてしまった。 「草原の実験」という映画があった。美しい日常と純粋な少女の心を唐突な核爆弾がすべて吹き飛ばしてしまうという衝撃的な映画であった。そこでは破滅の要素は匂わせ程度で、ほぼ全編が美しい映像で彩られていた。だからこその衝撃だった。 この小説はあまりに饒舌に危機を語りすぎている。なのに彼等は最後までヨットに対する興味しか持たず、危機に対する行動は何一つ起こしていない。それは単純に僕たち一般人の姿なのだろうけれど、無力を振りかざして諦念の感傷に浸るだけの小説に、世界を変える力はやはり無い。
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今の世に警鐘を鳴らしたかったのかなあ。 これはこれでよかったけれど、何も起こらず、ただ単純にヨットレースをする彼らの物語を読んでみたかったかも。
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