商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2016/11/22 |
JAN | 9784163905600 |
- 書籍
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賢者の石、売ります
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賢者の石、売ります
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商品レビュー
3.8
22件のお客様レビュー
人間は夢を持つ。そしてその大小に関わらずそれを叶えたいと誰もが願う。 ただ、夢の成就に向けたアプローチは人によって異なるということは確かです。 「マイナスイオン」「パワーストーン」などのような荒唐無稽なものを信じることで、気休めの希望に縋る者もいれば、科学的な根拠に裏打ち...
人間は夢を持つ。そしてその大小に関わらずそれを叶えたいと誰もが願う。 ただ、夢の成就に向けたアプローチは人によって異なるということは確かです。 「マイナスイオン」「パワーストーン」などのような荒唐無稽なものを信じることで、気休めの希望に縋る者もいれば、科学的な根拠に裏打ちされたもののみを信じ、窮屈な希望を追求する者もいるでしょう。 主人公の賢児は、後者の「窮屈」な道を行く人物です。人は悪くないのですが、偏屈で融通が利きません。けれど、効果がきちんと実証された製品を売りたいと思い、科学に夢を託したいと願う誠実な男でもあります。そこは実に好もしいと思いました。 ( 対照的な存在として賢児の母と姉が登場するが、やや極端な設定だとは思う。) 古来から人々は、夢を叶えてくれる「賢者の石」を求めてきました。 他力本願で臨み何にでも飛びつくのか、納得できるものが見つかるまで自力で頑張るのか。その姿勢は人としての生き方を左右します。それは現代でも同じなんだろうと思いました。 科学では解明できないものは多く、そういうものを排除しては生きていけません。 ( 愛情などその最たるものでしょう。) そこに気づいて受け入れた賢児なら、いつかきっと賢者の石を売ることができる日がくるに違いない。そんな未来が見えるようないいラストでした。
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言いたいことはわかるけれど、それは幸せなことじゃない。そんなやり取りをずっと見させられた感ありの1冊。桜川さんの真意が気になるところで、気になるキャラクターがたくさんいるのに、消化不良でした。うーむ。 2021/9/15読了
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図書館の返却棚にあったので、なんとなく手に取った一冊。 主人公・賢治の似非科学に対する糾弾は、同じクラスだったら絶対近づきたくないタイプ、という印象。 「そうだとしても、言わなくてもよくない?」って。 似非科学でも、心理的効果もあるんじゃない?というのは、私が未開人だからなのか^^; はじめのうちは共感できなかったけど、なぜそんな頑ななのか、背景がわかってくると面白くなってくる。 最後の方は、賢治なりに、相手を思っていることが伝わったのは良かったかなと思う。 あと完全なラストの部分、個人で貯めたお金を宇宙に投資したけど、将来は、商社巻き込んで、もっとでっかい規模の宇宙開発の仕事にやってほしいなー、なんてちょっと妄想した。
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