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黒い風わたしの友の「3.11」
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黒い風わたしの友の「3.11」

有我すずな(著者), 中澤八千代

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黒い風わたしの友の「3.11」

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 幻冬舎
発売年月日 2016/10/01
JAN 9784344910003

黒い風わたしの友の「3.11」

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2017/03/12

この漫画の原作である「私家版・私の友の3.11」(文成印刷、陸前高田一本松茶屋にて購入)を読んでの感想を。 陸前高田で中高生時代を過ごし、その後も定期的に同窓会に出ていた、という著者が、震災当時に震災地にいた同窓生たちから話を聞き、それを文章にしたのが原作。 著者と自分はや...

この漫画の原作である「私家版・私の友の3.11」(文成印刷、陸前高田一本松茶屋にて購入)を読んでの感想を。 陸前高田で中高生時代を過ごし、その後も定期的に同窓会に出ていた、という著者が、震災当時に震災地にいた同窓生たちから話を聞き、それを文章にしたのが原作。 著者と自分はやや立ち位置が似ているのです。それは「東北太平洋側に在住経験があり、そこにいる知己との交流も続いているが、現住所は違う」という点。著者とは違い、自分は仙台市の内陸部在住であったこと、著者ほど社交性もなかったこともあり、幸いにして知己に犠牲者はいなかったのですが、「津波被災者と同じ目線に立つには遠すぎて、津波被災者をよそ事として捉えるには近すぎる」点では共通している。 著者はこの立ち位置だからこそ書ける文書を書いている、という印象がある。 なんというか、友人が「傷ついた経験」を敢えて淡々と書いている印象があるのです。友人が著者に話した「傷ついた経験」は、考えようによっては友人が「傷物になった経験」でもある。だからこそだと思うのですが、辛い厳しい経験談を収録しながらも、それを非常に抑制のきいた淡々とした文章で書き上げる。相手を「悲劇のヒーロー・ヒロイン」として書くわけでもなく、それでいて「友人が吐露した悲劇」は悲劇として読み手に伝わるように表現する。 後書き曰く「一遍ごとに涙しながら書き綴った」とありますし、事実そうなんだろうな、と感じます。しかし、それを”被災者であると同時に友人”の代弁者」と割り切って書いた良文、という印象を受けました。 漫画は読んでいないのですが、もし原作を見かける機会があればご一読いただきたい一冊。

Posted by ブクログ

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