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日本人の甘え 新潮新書
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日本人の甘え 新潮新書

曽野綾子【著】

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日本人の甘え 新潮新書

814

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2016/09/16
JAN 9784106106866

日本人の甘え

¥814

商品レビュー

3.4

6件のお客様レビュー

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2022/08/29

日本人のおごりと、甘えについて、1つ1つ暴き出して、晒しているように感じました。 心にとめた言葉は次の通りです。 ・両性の共同作業があって初めて子供は育つのだ。二人でやっとやれることを片親でやろうとするところに最初から大きな無理がある。過労と貧困に見舞われるのだ。 ・トマス...

日本人のおごりと、甘えについて、1つ1つ暴き出して、晒しているように感じました。 心にとめた言葉は次の通りです。 ・両性の共同作業があって初めて子供は育つのだ。二人でやっとやれることを片親でやろうとするところに最初から大きな無理がある。過労と貧困に見舞われるのだ。 ・トマス・モアの「ユートピア」(理想郷)という彼自身の造語が、実は、「ウ・トポス」(どこにもない場所)という言葉から来たように、平和というものは、実はそう簡単にはあり得ないものなのだ。 ・相手に謝るように要求した国家や組織や人に、真の大物がいたためしがない。 ・他国が裏の裏でどんな秘策を使っているか、日本にわかるわけはない、わかっていても手の内は明かせない部分のことだ。それに政治にも外交にも、必ず表と裏がある。 ・(東北の地震で)避難のためのバスが出されたということだけだって、アフリカの人たちには信じられない贅沢だろう。しかも、その翌日くらいには、調理しなくてもそのまま食べられる清潔なパンが配られた。これも途上国では考えられないことだ。 ・隣国から脱出してきた難民たちの中では、国立公園の中に入り込み、ライオンや豹などの捕食動物の餌食になった人たちもいた。これが難民というものだ。政府が非難先に指示を正しくしなかったなどという住民の文句そのものが日本的だといえる。混乱・動揺・無防備のまま、勝手に歩くのが難民なのだ。避難勧告などというものもなく、ひたすら本能だけを頼りに逃げ惑うのである。 ・救援機に対して、鏡の反射を使う位置の伝達は、かなり有効な方法だと教えられた。砂漠での遭難でたった一つ必要な「道具」は何かというと、それは鏡なのである。 ・私はいつも、最悪を基準にものを考えていた。 ・男女ともに裾の長い民族服を着ている場合は、そのような状況が背後にあることが推測できる。つまりあの服は、どこでしゃがんでもたちどころにそこがトイレになる機能をもっている。 ・「蛍の光」の原本の意味がのせられている。それは、「死者は忘れさられ、人々の脳裏にも、戻らない存在になる」というものだ。すべての人の世の理は「忘れる」という方向に動く。であれば、筆者が夫と大事に使ってきた家ですら、せいぜい十年もってくれればいい、物が減っていって、「空」が入り込んでくるのを快く感じる。このさわやかさは何モノにも代えがたい。が終わりの言葉である。 目次は次の通りです。 第1話 動物の原則に逆らう覚悟はあるか 第2話 打算的処世術と権威主義の臭い 第3話 マスコミの思い上がり、退化、幼児化を憂う。 第4話 「理解」は人間性の見事さではない 第5話 人間が極限の生きる力を出し切る時 第6話 痛みに耐えて歩く人々と「道の人」 第7話 自ら選ぶ自由と可能性を贈る 第8話 日本を許してあげてください 第9話 目の前に立ちはだかる絶対の障壁 第10話 神は人生のすべての瞬間の立ち合い人 第11話 原則を守るためには適用も要る 第12話 過保護が心身の免疫力を失わせる 第13話 破壊的でなく、穏やかに個性を貫く 第14話 食事には餌の摂取以上の意味がある 第15話 人間のすべてのことは、いつか終焉が来る

Posted by ブクログ

2021/10/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 現代人の甘えを問い直し、人の世の道理を説く曽野綾子さんの書「日本人の甘え」、2016.9発行。理不尽な戦争というものからも「物事の基本」をつかみ取る姿勢。すべては「ない」状態から発生する。そして最悪を基準にものを考える。(家にはボトルで400リットルの水を、ガスコンロ、素麺はすぐ茹でられる、濡れた木は小刀で細く削って燃やす) アフリカなどへの旅から遭難時に必要な道具を携行(ペン型の懐中電灯、ライター、飲み水、食料、鏡など)。また、ウェットティッシュ症候群などきれい好きは病気を招きやすいと。

Posted by ブクログ

2020/12/12

保守派の論客として何かと物議を醸している曾野センセイが、60年以上連れ添った夫の三浦朱門(2016年没)を自宅で介護する中で書いた本。「失われた20年」によって失速する今の日本において、仕事や子育てから国際的な人道問題などに対する政治やマスコミの姿勢が、この国を間違った方向に導き...

保守派の論客として何かと物議を醸している曾野センセイが、60年以上連れ添った夫の三浦朱門(2016年没)を自宅で介護する中で書いた本。「失われた20年」によって失速する今の日本において、仕事や子育てから国際的な人道問題などに対する政治やマスコミの姿勢が、この国を間違った方向に導きかねないと警鐘を鳴らす。その本質が、戦後の経済成長の恩恵にどっぷり浸かった今の日本人の「甘え」「思い上がり」そして「カン違い」にあるという意見には妙に納得させられる。ただ内容の大半がご自身のアラブ・アフリカそしてインドにおけるNPO活動のエッセイのようなものなので、読者にはタイトルの結論を急がずに読む寛大さが求められる。

Posted by ブクログ

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