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とっぴんぱらりの風太郎(下) 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2016/09/02 |
JAN | 9784167906900 |
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とっぴんぱらりの風太郎(下)
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商品レビュー
4.2
76件のお客様レビュー
気合いの入った力作! ですが…:
2022年5月読了。 「鴨川ホルモー」で心を奪われて以来、ずっとずっと大好きだったのですが、「偉大なる…」で心底ガッカリしてしまい、万城目先生の著作からは一歩引いておりました。 ある日、「久々の大作!」と書店で見かけて購入したものの、長らく積ん読しておりましたが、縁有...
2022年5月読了。 「鴨川ホルモー」で心を奪われて以来、ずっとずっと大好きだったのですが、「偉大なる…」で心底ガッカリしてしまい、万城目先生の著作からは一歩引いておりました。 ある日、「久々の大作!」と書店で見かけて購入したものの、長らく積ん読しておりましたが、縁有って今回読破いたしました。 「本当は熱い歴史小説が書きたいんだけど、時代的にありきたりに思われたら嫌だから、作者独特のとてもヒン曲がった角度から歴史を描く」と云う稀有な作家さんだとズ~ッと思ってきたのですが、 やっぱり此処(大坂の陣の時の京大坂!!!)の部分だけは、同時代の視点で描かなくてはいけないと、思い入れ充分で望まれたんだろうなぁと推察しました。 いつもの万城目テイストに、「トヨトミ…」へと繋がる物話をこのボリュームで描ききった労力には、先ず拍手を送りたいです。 ですが、今回の小説を読んでいて強く感じたのは、いつもの万城目テイストと、この時代の(正にこの時期の)錯綜する政治情勢や混沌とする戦争状態とでは、物語として快適に読み進められるペースが合っていない印象を強く感じました。 京都の市井の生活から、大坂の陣前後の世相をふんわりイメージさせながら始まるのは、いつも通りで良かったですし(京~大坂間の物理的・心理的な距離感の表現は最高です)、 いろんな意味で拗らせている主人公も「正に万城目テイスト」なのですが、物語後半、世相や戦況が差し迫って来るに従って「そこいら辺に拘る気持ちも分かるけど、事態が切迫してきてるんだから、もう少し話をテキパキ進めてくれない?!」と、かえってストレスを感じてしまう部分が、残念ながら少なく有りませんでした。 登場人物も、(歴史上の)有名人をほぼ一切出さないので、前半部のニートな主人公と伊賀仲間との関係性を読ませる部分では良くても、戦争が本格化する後半に入ると、状況の推移がほぼ又聞きに成り、その時点で誰(武将達)が何処に居るのかすら曖昧になり、こんな戦時下でそんなに個人的な人間関係の話やケンカをする余裕が有るの?!と疑問に思いました。 更に、終盤の落城前後ですが、人物の会話が長過ぎて、「あの~、後ろは多分ドッカンドッカン燃え盛っているし、寄せ手や兵士も殺到してると思うんですけど、そんなに延び延び皆さん会話していて大丈夫なんですか?」と聞きたくなるぐらい、話が進まない! …これは流石に読んでいてストレスを感じました。 特に終盤部等は、アクション重視の描写にすればかなりの大迫力に成ったと思いますし、会話を控えればもっと(亡くなっていく)人物への想いなんかもググッと盛り上がったと思うのですが、 「戦う者同士が、戦場の真っ只中でこんなお喋りしてたら、戦が終わっちゃうよ?」「大坂城って、燃え落ちそうに成ってからが強い、スゴい耐火構造にでも成ってたの?」と云う嫌味が言いたくなるくらいのもどかしさが残りました。 物語としても、突飛な展開は無く、ほぼ歴史通りに終わっていきますので、前半から出てくる様々な忍び仲間は、こういう最期ならわざわざ必要だったかな?と感じさせる点も有り、前半と後半の繋がりが上手く行っていない印象を受けました。 「トヨトミ…」へと続く物語だとしても、こんなにキャラが死ななくても良かったのかな?とか、 逆に、キャラ数を出し過ぎちゃった為に「皆生き残りました!」じゃ「戦争なのに?!」って成るから無理矢理死なせたゃったのかな? 等、読後もモヤモヤ感が止まりません…。 大好きな作家さんですので、悪口みたいな事は決して言いたくないのですが、評価は評価ですので残念ですが、こうなりました。 最後に、これはこの作品とは直接関係無い話なので恐縮ですが、ず~っと気になっている事があって、(万城目さん原作の)映画かドラマの最後で、富士山の麓に大きな十字架がいくつも立っているのが映る描写が有ったのですが、アレはいつか何かで使われるんでしょうかね?
左衛門佐
本書、文句なく面白い。タイトルが気になって「とっぴんぱらり」を検索した。意外に多くの方が同じ行動をとられている。「とっぴんぱらりのぷぅ」で昔話の「めでたし、めでたし」にあたるそうだ。主人公の風太郎をぷうたろうと読ませていることに合点がいった。 落ちこぼれ忍者の風太郎が意とせず巻き...
本書、文句なく面白い。タイトルが気になって「とっぴんぱらり」を検索した。意外に多くの方が同じ行動をとられている。「とっぴんぱらりのぷぅ」で昔話の「めでたし、めでたし」にあたるそうだ。主人公の風太郎をぷうたろうと読ませていることに合点がいった。 落ちこぼれ忍者の風太郎が意とせず巻き込まれる数々の難題に立ち向かう。主人公はいわゆるいい人なのだ。本人は不遇を周りの厄介者のせいと思っているが、恐らく本当に不遇なのは捨ておけず関わってしまう周りの人々なのだろう。楽しく読めるが、悲しい物語。このギャップに心が揺れる。タイトルのようなハッピーエンドかどうかは読まれた方々にお任せしたい。蝉左右衛門の生き様に痺れた。
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上巻とは違うテンションの高さ。こんなに面白い小説、久々に読んだ。下巻は壮大なクライマックスに向けて、これまでの登場人物が絡みあって、物語が進んでいく。めちゃくちゃ面白かった!
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