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血の季節 宝島社文庫
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血の季節 宝島社文庫

小泉喜美子(著者)

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血の季節 宝島社文庫

726

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 宝島社
発売年月日 2016/08/04
JAN 9784800258564

血の季節

¥726

商品レビュー

3.5

26件のお客様レビュー

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2024/08/09

ドラキュラ伝説にインスパイアされて書かれた和製ゴシックホラー。作者は『女には向かない職業』の翻訳などで知られる小泉喜美子さん。文体にややクセがあり、戦時下の日本と、ゴシックな味わいを出すためにあえて海外文学のような読み心地にしているようです。そのため読んでいて「淡く美しい思い出」...

ドラキュラ伝説にインスパイアされて書かれた和製ゴシックホラー。作者は『女には向かない職業』の翻訳などで知られる小泉喜美子さん。文体にややクセがあり、戦時下の日本と、ゴシックな味わいを出すためにあえて海外文学のような読み心地にしているようです。そのため読んでいて「淡く美しい思い出」を語り聞かされている気持ちよさがありました。『失われた時を求めて』を読んだときの感覚に若干近く、格式と読みやすさとエンタメ性を同時に味わえた気分。 恐怖譚というより昭和初期に起きた怪事件と、少年たちの触れあい、という側面の方が強いです。また、同時進行して書かれる「現代篇」ではミステリー調に話が進んでいき、最後にふたつの物語が重なるという構成となっています。 好き、なのだけど、ホラーとして読むと肩透かしを喰らうし、ミステリーとして読むと物足りなさを覚えるというのが本音。なのでこれは和製ゴシックホラーとしての「文体」を楽しむ小説ですね。個人的には。その点においてはほんと素晴らしいので。

Posted by ブクログ

2023/12/23

精神科病棟に収容された囚人の幼年期から現在にいたるまでの独白と、幼女惨殺事件の犯人を追う警部の捜査過程とが交互に展開していく構成となっています。 囚人の幼年期と、警部の捜査(現在)と時間帯のずれがあるため、この二つの話がどう組み合わさっていくのだろうと考えながら読み進めて事になる...

精神科病棟に収容された囚人の幼年期から現在にいたるまでの独白と、幼女惨殺事件の犯人を追う警部の捜査過程とが交互に展開していく構成となっています。 囚人の幼年期と、警部の捜査(現在)と時間帯のずれがあるため、この二つの話がどう組み合わさっていくのだろうと考えながら読み進めて事になるかと思います。 全般を通し、あまり急展開といった場面は無いため、人によっては面白みに欠けると感じるかもしれません。 最後の最後で、こういう展開に持っていったのかと思わせる内容だったため、事前に本作のテーマについては情報を入れずに読んだ方がより楽しめると感じました。

Posted by ブクログ

2023/10/07

青山墓地で起きた幼女惨殺事件。被告人は独房で奇妙な独白を始める。 戦前、戦時下と金髪碧眼の兄妹と遊んだ思い出はいつの間にか狂気と魔性の物語になっていく。ミステリとホラーの噛み合わせが見事にマッチしており、長すぎず、短すぎない程よい小説となっている。

Posted by ブクログ

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