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商品詳細
内容紹介 | 2016年、第155回芥川賞受賞作。36歳未婚女性が主人公。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトはもう18年目に。彼氏なし。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきた。そんなコンビニ的生き方は恥ずかしいと突きつけられてしまい・・・。 |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2016/07/28 |
JAN | 9784163906188 |
- 書籍
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コンビニ人間
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コンビニ人間
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商品レビュー
3.8
1631件のお客様レビュー
生き方を肯定してくれる作品
普通って難しい人にとっては、いい意味で肯定と感じる作品なのではないか。 何より、最後に彼女がコンビニに返ることができたのが救い。 これからもきっと世の中は普通を押し付けてくるだろうけど、それでも一度コンビニである自分の素(もと)から離れたことによって、それらを押しのけていく力...
普通って難しい人にとっては、いい意味で肯定と感じる作品なのではないか。 何より、最後に彼女がコンビニに返ることができたのが救い。 これからもきっと世の中は普通を押し付けてくるだろうけど、それでも一度コンビニである自分の素(もと)から離れたことによって、それらを押しのけていく力を得たのではないかと感じる。 自分の中では、一概に普通の基準を押し付けてくるエリ(マリ?)達をつるむこと自体避けた方がもっと生きやすいのでは?と思ってしまった。 特に「やべぇ」と零していたユカリのだんな?とか、やすっぽい倫理観を引っ提げて生きてる気がする。自分は全うな人間。みたいな、ウザイよ正直そんな奴。
OP/*LIKKI
普通に生きる
30代半ばにして 未婚、恋愛したこともなく、コンビニのバイト そんな生き方を周囲が否定し、なぜダメなのか悩みながら生きているのは分かる。 主人公に関しては誰にも迷惑をかけず、 真面目にひたすらコンビニでバイトをしているのだから良いのではないかと思うが、 周囲は"...
30代半ばにして 未婚、恋愛したこともなく、コンビニのバイト そんな生き方を周囲が否定し、なぜダメなのか悩みながら生きているのは分かる。 主人公に関しては誰にも迷惑をかけず、 真面目にひたすらコンビニでバイトをしているのだから良いのではないかと思うが、 周囲は"絶対"○○した方がいいよ、と何かと自分たちの価値観を押し付ける。 本人の事情など一切考慮せず、 周りと違うだけで”やばい奴”になってしまう。 30代半ばになると、友達との会話で既婚・未婚、子持ち・子なしで 何かとタブーになる話題は避けるのに、 この主人公の友達、一切気を遣わないことが恐ろしい。 友達の旦那に至っては初対面なのに、なかなか最低な奴ですね。 身近に居たら確かに戸惑う存在だけど、 仕事の能力がとても高いので、同僚としては最高だと思う。 職場のオスメス関係も一切なく、一生懸命に仕事をしています。 白羽みたいなのは本当にクズです。本当に気持ち悪い。
アラフォー女
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「朝になれば、また私は店員になり、世界の歯車のなれる。そのことだけが、私を正常な人間にしているのだった。」(p.22) 主人公の古倉恵子は「普通」という基準のもとであまりにも合理的で、人間よりも部品に近い。世界をただ傍観して、周囲の人間を真似て人間のふりをしている。その鋭い観察眼でさえ、主人公の人間の擬態を助けるものではなくコンビニの棚やお客様の行動を観察するためにあるように思える。部品としてなんの問題も感じていないが、人間としては問題でしかないらしい。普通に生きていかなければ、「人間」ではないのだろうか。
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