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人魚の眠る家
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人魚の眠る家
¥1,760
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商品レビュー
3.9
470件のお客様レビュー
脳死という言葉を知っているようで知らなかったと思わせられる作品だった。ここまで曖昧で、基準が難しいものだとは思っていなかった。アメリカに渡ればドナーが見つかることも、母数が多いせいだと思っていた。母の薫子が包丁を突き立てたシーンは、この曖昧さを、誰も判断できない「法」によって守ら...
脳死という言葉を知っているようで知らなかったと思わせられる作品だった。ここまで曖昧で、基準が難しいものだとは思っていなかった。アメリカに渡ればドナーが見つかることも、母数が多いせいだと思っていた。母の薫子が包丁を突き立てたシーンは、この曖昧さを、誰も判断できない「法」によって守られたこの状況を「法」によって裁こうとしているところが特に印象的だった。薫子の聡明さや、聡明だからこその苦悩も伝わってくる作品だった。
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久しぶりの東野圭吾作品。誰かが死に真相を追うミステリー形式ではないということで著者にとっては珍しい作品とのことだが、さすが東野圭吾、読ませる文章で単行本でそれなりに分厚かったが一気に1日で読んでしまった。 テーマは子どもの脳死。プロローグとエピローグできれいにまとめるところはよく...
久しぶりの東野圭吾作品。誰かが死に真相を追うミステリー形式ではないということで著者にとっては珍しい作品とのことだが、さすが東野圭吾、読ませる文章で単行本でそれなりに分厚かったが一気に1日で読んでしまった。 テーマは子どもの脳死。プロローグとエピローグできれいにまとめるところはよくある手法かなと思ったが、娘への復活を信じ、生きているか死んでいるか分からない状態の娘の体に愛を注ぎ続ける母の気持ちや行動にわたしはそこまでの「狂気」は感じなかった。子どもを守るということは、自分ではないもう1人の人間を死なないように、幸せへの道が少しでも残るように尽くすということは、どんな形であれ「狂気的」でないとできないのかもしれない。物語がいいところで終わったが、弟くんがきょうだい児というポジションなので幸せになってほしいと願った。
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脳死がテーマ。本心では生きている状態、復活が望めないことを悟りながらも、死を認めない様が生々しい。個人的に脳死状態は死んでいると思っていたが、終盤の包丁で脳死状態を殺そうとしたシーンをみると、死んでいると言い切れなかった。母親には自分が狂ってでも守らなきゃいけないものがある。 ...
脳死がテーマ。本心では生きている状態、復活が望めないことを悟りながらも、死を認めない様が生々しい。個人的に脳死状態は死んでいると思っていたが、終盤の包丁で脳死状態を殺そうとしたシーンをみると、死んでいると言い切れなかった。母親には自分が狂ってでも守らなきゃいけないものがある。 セリフ:あなたの目の前に居るのは患者ですか。それとも死体ですか。 生きている死体。
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