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プラットフォーム 河出文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
| 発売年月日 | 2015/10/06 |
| JAN | 9784309464145 |
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商品レビュー
3.5
15件のお客様レビュー
この手の穏やかながら深い波のある小説を久々に読んだ。 主人公は徹底的に世の中を俯瞰した風に見て、あらゆる人間を小馬鹿にしているように見えつつ、自身の欲求に素直な、所謂普通のやつ。 ヴァレリーという20代の女っぷりのいいキャリアウーマンというザ21世紀の女性と一緒にいることで幸せ全...
この手の穏やかながら深い波のある小説を久々に読んだ。 主人公は徹底的に世の中を俯瞰した風に見て、あらゆる人間を小馬鹿にしているように見えつつ、自身の欲求に素直な、所謂普通のやつ。 ヴァレリーという20代の女っぷりのいいキャリアウーマンというザ21世紀の女性と一緒にいることで幸せ全開。 性産業をビジネスチャンスと捉え邁進するところに、金儲けだけではなく、西洋人の欲求追求の姿勢(西洋人は資本主義社会にいて、物質的幸福を追求する一方、彼らだけで性の満足を得られなくなっている。ある意味それは非文明国よりも哀しいことでもある。だからアジアで自身の性を解放する旅行には着実なニーズがある。)を深く見据えている。視点としてとても面白い。宗教的観点や道徳の問題ももちろん上がるが、そこはあんまり気にしない姿勢がこの物語の邁進力を上げていて面白い。 終盤のこれからタイでの2人の生活(資本主義的ではなく、2人で退屈な島で幸福に暮らすというあまりにも面白くない幸福)を選んだ末の事件はあまりにもドラマ的だ。9.11の預言だなどと言われているが、実際に性産業をビジネスにした彼らへの天罰というメッセージとして作者がこの構成にしたのではあまりにも面白くない。俗っぽい見方だが、「人間は何かを諦めて何かを楽に得ようとすると、かえって全てを失ってしまうことがある」ということではないか。 彼らの性への貪欲さとそれを受けて必死こいてビジネスにするリスキーな生き方をより輝かせたかったのか。非常に面白い物語だった。
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オトラジシリーズ。 初のウェルベックさん作品。 過激な描写が多い中、にじみ出るような開放感と自由な雰囲気がとても魅力的だった。 燃えるような恋、性、そして…
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発達した西側文明の中で、アジアを性的に搾取しながらも幸福の絶頂にあった人々が、突如強烈な暴力によって足元を救われる。この話はいったいどこに行き着くのかと思い始めたところで、暴力によって一気に世界が破壊されるコントラストがすごい。 そんなに金を稼いで何になるのかという気持ちにはなる...
発達した西側文明の中で、アジアを性的に搾取しながらも幸福の絶頂にあった人々が、突如強烈な暴力によって足元を救われる。この話はいったいどこに行き着くのかと思い始めたところで、暴力によって一気に世界が破壊されるコントラストがすごい。 そんなに金を稼いで何になるのかという気持ちにはなる。 この本の出版が2001年で、2001年9月にアメリカ同時多発テロ事件があり、その後も2002年10月のバリ島爆破テロ事件などたくさんのイスラーム過激派によるテロ事件が起こっている。 https://ja.wikipedia.org/wiki/テロ事件の一覧 こちらを見ると90年代から目立ち始めているが、特に21世紀に入ってからの件数がものすごい。
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